7.《ネタバレ》 クライマックスの「青い鳥」の合唱。素晴らしかったです。
映画の力というよりも歌の力に感動してしまいました。
一方、ライバルの湯の川学院高校の歌う尾崎豊。こちらも負けていない。
ゴリ演じる権藤洋はじめ、キャラクターも魅力ある面々がそろっていたように思います。
そもそもヤンキーに合唱。
そんな素晴らしい着眼点、魅力あるキャラクター、そして純粋な唄の素晴らしさ。
確かにこの映画にはそれらの魅力があります。
ですが、それらの魅力のある設定を活かしきれないまま終わってしまったように私には思えてしまいました。
勿体ない!!
その勿体なさが顕著に出ていたシーンがあります。
それが、ゴリ率いる湯の川学院高校の部員たちが主人公の荻野かすみに「かっこなんかを気にするな!」と悟られ改心して合唱にのぞむシーン・・・。
自分らの信じる事しかやらないのが、湯の川学院高校の合唱部じゃなかったの?
じゃああのダサイ振り付けはいったいなんなのでしょう??
恐らく製作者側はこの湯の川学院高校の合唱をコミカルなシーンにしたかったのかもしれませんが、私としては話中盤でのゴリのセリフに矛盾しているように感じてしまいました。やめたほうが良かったシーンだと思う!
一方で、七浜高校合唱部部内の友情であったり、あるいは主人公荻野かすみの学校生活が殆どといっていいほど描かれていないため、私はこの映画にどうもリアリティを感じることが出来ませんでした。
また、薬師丸ひろ子演じる瀬沼裕子の存在も権藤洋のエピソード以外あまり活かされておらず、
主人公の荻野かすみが思いを寄せる牧村純一にいたってはただのムカつく奴!になっちゃっているように思えました(涙)。
という感じで全編に渡り、ストーリーに演出に「??」の2時間。
でもラストの合唱は本当に素晴らしいシーン!
そのシーンだけでも観る価値はあるとは思います。
総じて感想としては、いい所半分、悪い所半分といった感じでしょうか。