4.《ネタバレ》 ネタばれしますのでご注意。
こういうネタの取り上げ方は、社会派らしくていいと思う。
しかし、子供を的にしてしまったために、固定観念を破れなかったところが…さしもの鬼才も限界ということかなあと思った。
それはなにか。
というと、「姉のために腎臓を惜しむような妹はいない」という筋書きだ。
そんな利己的な意地悪な妹は居ないんだぞ、と。
…そういう終わり方をしてしまうと、この映画そのものが否定されてしまうのではないのかなあ。
作り手は、そういう11歳の妹を描くことが、どうしてもできなかったということだ。
それが固定観念だ。
それなら、こういう映画を作ってもあんまり意味はない。
そのくせに、最後に判決文を持ってこさせて「君の体は君のもの」と言わせるなどとは、言い訳もはなはだしい。
それは「どっちも欲しい」という作り手の欲張り。
どっちかにしないと。
「自分の体は自分のもの」と本当に思っている妹を描くのか、もともとそうでないか。
「本当は心優しい妹だったんですよ~」とか、そういう持って行き方はズル。
テーマは良かったのだが、「モメているわけではなくて、みんながみんなを思うゆえ裁判に…」とかそういうのは、私が見たかったのとはちが~う。
そら、こういう筋書きにしなかったとしたら、大批判を浴びて、あの子役の子も嫌われたかもしれないね。
でも、そういうことを気にするがゆえのストーリー運びなんて、私は見たくないね。
こういう話は、はっきり言って、TVドラマ(海外)並みだと思う。
それを、子役の子が嫌われてでも、そうでないものを作れれば、「映画」になる。
これは「TVドラマ」でしかない。残念。
ケイト役の子はドラマ「ミディアム」に出てレギュラーで子役をやっています。そこでは金髪のロングヘア。