3.可もなく不可もなく感じた。が、受け手に背伸びを求める作りは少しイラッとする。
正直、冗長さに耐えられない演出は当時の日本映画独特の間ではあるのかもしれないが、それを技法である、というところまで持って行けているだろうか。そう思えない。
せっかく動画フォーマットなのに、文字で書かれた情景をそのままの時間換算で動画にしただけではないのか、と思えてしまう。閉塞感や鬱陶しさのような感覚は生まれるが、生まれてしまったそれらが、生もうと思って生まれているような感じがしないのは、どういう訳だろう。
うまく受け手それぞれの記憶に、進んでいく物語をシンクロさせようという試みなのかもしれないが、その思惑にうまく乗っかることが出来なかったら大変な苦痛を味わうかもしれない。