2.《ネタバレ》 米国民の多くにとって、期待通りの映画ではなかったそうである。
多くの人はこれから初めて月面に立つ男の物語を見たかったのだが、この映画は、かつて月面に人類史上初めて降り立った男の回顧録であるから。
件について話したがらない船長のインタビューで生まれた伝記という原作を尊重した結果、回顧のような劇映画になってしまったようだ。
それどころかアームストロングの本心にも若干の距離を残して客観視せざるを得ない描写にとどまっているから始末に負えない
演出は悪くない出来だと思うのだが、かくのごとく踏み込めずにいてカタルシスを得られないのは残念だ。
プロジェクトXとまではいかなくともいっそ美談にしてしまったほうがウケは良かったろう。
そうなったらそうなったで、違うバッシングを浴びたろうが。