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ねらわれた学園(1981)

[ネラワレタガクエン]
1981年上映時間:90分
平均点:4.28 / 10(Review 46人) (点数分布表示)
公開開始日(1981-07-11)
サスペンスSFファンタジー青春もの学園ものアイドルもの小説の映画化オカルト映画
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タイトル情報更新(2024-10-08)【Olias】さん
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監督大林宣彦
演出内藤忠司(演出クルー)
キャスト薬師丸ひろ子(女優)三田村由香
高柳良一(男優)関耕児
峰岸徹(男優)魔王子京極
水島かおり(女優)雨宮
中川勝彦(男優)友田
手塚眞(男優)有川正彦
赤座美代子(女優)三田村圭子
岡田裕介(男優)須田先生
ハナ肇(男優)関熊吉
久里千春(女優)有川峰子
千石規子(女優)関タケ
鈴木ヒロミツ(男優)広志
檀ふみ(女優)看護婦
青木和代(女優)主婦
大山のぶ代(女優)主婦
角川春樹(男優)審判員
眉村卓(男優)校長
大林宣彦(男優)暴走車のドライバー
大林千茱萸(女優)ローラースケートの女
大林恭子(女優)みちるの母(名義「羽生杏子」)
高林陽一(男優)第1回副審
広瀬正一(男優)隣の老人
高橋克典(男優)倉田
小谷承靖(男優)部長先生
内藤忠司(男優)クルージング
薩谷和夫(男優)ローラースケートの男
船木浩行(男優)大野
浅野温子(女優)アルタビジョンに映る少女
出演藤田敏八三田村由香の祖父(写真)
南田洋子関耕児の母(写真)
原作眉村卓「ねらわれた学園」
脚本葉村彰子
音楽松任谷正隆
作詞松任谷由実「守ってあげたい」
作曲松任谷由実「守ってあげたい」
編曲松任谷正隆「守ってあげたい」
主題歌松任谷由実「守ってあげたい」
撮影阪本善尚
製作角川春樹
角川春樹事務所
配給東宝
KADOKAWA(2021年リバイバル)
美術薩谷和夫(美術デザイン)
島村達雄(ビクトリアル・デザイン)
白組(ビクトリアル・デザイン)
録音林昌平(音響デザイン)
宮内一男
その他IMAGICA(カラーバイ)
あらすじ
『何もかもがいつもの通りだ!・・・でも、誰かがこの学園を狙っている!!どうして・・・?なぜ・・・?』(公開当時のキャッチコピーより)眉村卓の同名SFジュブナイル小説の映画化。ある日突然超能力を身に付けた、女子高生三田村由香(薬師丸)VS平和な学園と世界征服を同時にもくろむ、なぞの美少女転校生高見沢みちる、魔王子京極少年(峰岸)との、飽くなき超能力対決合戦!(in西新宿)果たして再びこの学園に平穏な日々は戻ってくるのだろうか・・・?松任谷由実が歌う、主題歌『守ってあげたい』も公開当時大ヒットした。
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1
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9.2020年4月10日、大林宣彦監督が亡くなった。
遺作となるのであろう最新作の公開予定日(感染症拡大の影響で延期)に合わせるようにこの世を去った巨匠を偲びつつ、本作を初鑑賞。

数多くの彼の監督作品をつぶさに観ているわけではないけれど、この監督の映画ほど作品に対する表面的なパブリックイメージと、実際の映画世界の中に孕む“異常性”とのギャップに戸惑うものはない。

大林宣彦監督自身の風貌や人間性から、ノスタルジックでファンタジックなファミリームービーを多く手掛けている印象を持っている人も多いと思う。
無論、そういう側面を持った作品も多いのだけれど、それはあくまでも個々の作品における一側面であり、彼が生み出す映画世界の本質は、もっとアバンギャルドであった。
もっと端的な言い方をすれば、ずばり“イカれている”と言ってもいいくらいに、その映画世界は変質的だった。

本作「ねらわれた学園」も、言い切ってしまえば、完全にトンデモ映画であり、イカれている。
決して大袈裟ではなく、最初から最後までクラクラしっぱなしの映画世界に唖然とし、呆然とする。

1981年当時の映像技術やエフェクト技術が実際どの程度で、この映画の頭が痛くなるほどのチープさが、どれほど許容されるレベルのものだったのかは、同じく1981年生まれの自分には判別つかない。
しかし、狙い通りかどうかはともかくとして、この確信犯的な“歪さ”は、この映画世界に相応しい。

多感で未熟な高校生たちの心模様と、1981年という時代性、そして超能力という題材。
それらが持つアンバランスさと稚拙さが、チープを通り越して“困惑”せざるを得ない映像表現と相まって、グワングワンと押し寄せてくるようだった。

そして、その中で唯一無二の存在として可憐に輝く「薬師丸ひろ子」というアイドル性が、イカれた映画世界を問答無用に成立させている。
角川春樹(製作)の「薬師丸ひろ子の“アイドル映画”を撮ってくれ」というオーダーに対して、破天荒な映画世界を支配するまさに“偶像”として主演のアイドル女優を存在させ、見紛うことなき「アイドル映画」として成立させた大林監督の感性は凄まじい。

更には、未成熟な高校生たちの“畏怖”の象徴として登場する峰岸徹演じるヴィラン“星の魔王子”の存在感も物凄い。
変質者的に主人公に目線を送る初登場シーンから、クライマックスの直接対決(+「私は宇宙!」のキメ台詞)、そして最後の“宵の明星ウィンク”……いやあ、まさにトラウマレベルの存在感だった。(クライマックスシーンの撮影現場を想像すればするほどそのカオスさにクラクラする)


と、どう言い繕っても“トンデモ”で“ヘンテコ”なカオスな作品であることは間違いなく、この映画を観た大多数の人は「何だこりゃ…」と一笑に付したことだろうとは思う。
だがしかし、公開から40年近くの年月が経ち、時代が移り、創造主である映画監督も亡くなってしまった今、一周まわって「何だこりゃ!」と目が離せなくなる作品になっていることも間違いないと思える。

ともあれ、日本が誇るイカれた巨匠のご冥福を祈りたい。彼が残したフィルムは決して色褪せない。
鉄腕麗人さん [インターネット(邦画)] 5点(2020-04-11 23:34:22)(良:1票)
8.《ネタバレ》 タイトルだけは知っていて、地味に侵略されていくボディ・スナッチャーみたいな作品なのかと思っていましたが実際はずいぶんとふわっとした話でした(笑)」
いや、わかっていたんですよ。「ハウス/HOUSE」でどういう作風だかは。
だけど今回はこのエフェクトといい効果音といい、どうにも乗れませんでした。
クリムゾン・キングさん [CS・衛星(邦画)] 5点(2022-07-31 00:36:48)
7.《ネタバレ》 大林監督が亡くなったということで、追悼企画として何ぞテレビ放送があるだろうと思ったら、いやはや、よりによって『ねらわれた学園』を放送してくるとは、何というチョイス・・・しかし、では大林作品の中で代わりに何を放送したらよかったのか、と言われても、正直、心当たりは無いんですけどね。
アイドル映画は安っぽくてよい、というより、アイドル映画たるもの安っぽくなければならぬ、という流れを作った、ある種エポックメイキングな作品ではあります。アイドル映画の魂は非日常感・非現実感にあり、ってことなんでしょうが、しかし見ている側としては、このムチャクチャな特殊効果と素っ頓狂なカメラワーク(冒頭のコマ落としだとか、剣道場の地べたを走りまわるカメラだとか)を、「非現実感覚」と捉えてよいのか、単なる「激安風味」と捉えてよいのか。まさに両者紙一重。ヘンテコなカーチェイスもどき&クラッシュシーンが唐突に挿入されるあたりにも、夢と安さが炸裂しています。
公園で主人公たちが会話する場面、カメラは彼らそっちのけで、公園につどう若者たちやジャズバンド(何でこんなところで演奏してるの?)ばかりを追いかけて、おいおい、撮っている側が全然会話に興味ないんじゃないの、と。作り手は撮るのを楽しんでるけど、その分、ストーリーがそっちのけ。そっちのけというより適当。というより迷走。
物語は原作のジュブナイル小説からだいぶ改変されていて、「主人公の関クンが準主役にまわって、薬師丸演じる女子学生が物語の中心」なんてのは序の口中の序の口。高見沢みちるが転校生という設定に変えられたのは悪くないけれど、彼女をクラスに紹介する際の教師のセリフが「突然、我が校に転校することになった」ってもヘン。だけどこれも序の口。敵の総帥・京極クンの代わりに登場する峰岸徹、これがもう、目も当てられないナゾの銀ラメ男。こんなムチャクチャやって、原作者に怒られても知らないぞ、と言いたいところだけど、肝心のマユタク先生自身が作品に出演されているので、完全にお墨付きなワケです。大らかというか、何というか。
で、何だかワケのわからないこの峰岸星人、いったい何者かと思ったら、「はるかかなたの金星からやってきた」だってさ。まさかそんなご近所さんだったとは。ここまで姿かたちが浮世離れしてるんだったら、いっそガミラス星かどこかもっと遠くの星から来てて欲しかったぞ。
映画後半、峰岸星人が上半身裸になると、お腹には巨大な眼が描かれていて、さらには画面にさまざまな色彩の光があふれる。どうやらコレ、要するに、大林版「2001年宇宙の旅」なんだなあ、と。
そういう理解でよいのかどうか。
あと、どうでもいいですけど、出演者の中に、大林監督の娘さんもいましたね。
鱗歌さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2020-04-29 20:48:21)
6.昔NHKで6時からやってた少年ドラマってのか、あれで面白かった記憶が濃厚だったので、かなりガックリした。あっちは連続ドラマだったんで、だんだんファッショになっていく怖さをやれたんだな。テレビも低予算だったんだろうが、頑張っていた。こっちも金は宣伝費に使って実質低予算だったんだろうな。ラストの対決シーンにその低予算の哀しみが漂った。あるいは新人俳優に演技指導する予算も、製作費の穴埋めに回して使ってたんだな。体育教師がこっち側につくんだけど、だいたい体育教師ってのはあっち側の人間が多いんじゃないの。って思うのは偏見か。でもこれ話の核心はいいんで、丁寧に作れば、しっかりした作品になれたんだがなあ。
なんのかんのさん [映画館(邦画)] 5点(2012-05-16 10:02:06)
5.大林宣彦監督の角川映画で、音楽が松任谷正隆で主題歌がユーミン、主演(薬師丸ひろ子)の相手役が高柳良一とくればどうしても「時をかける少女」を思い浮かべてしまうが、これははっきりいってハズレ。凝った映像に大林監督らしさを感じられるものの、かなり内容が滅茶苦茶な印象で、アイドル映画と割り切って見てもつまらない映画だと思う。主題歌である「守ってあげたい」も曲自体は嫌いではないが、この映画の主題歌としてはミスマッチ感が強くてちょっと残念。本来ならば評価はもっと低くてもいいと思うものの悪役である星の魔王子を演じる峰岸徹のインパクトのある怪演が印象に残ったので彼に1点プラスの5点。高見沢みちるを演じる女優もなかなかクールな演技で印象に残る。有川役の俳優も見慣れない顔だと思ったら手塚治虫の息子だったのはちょっと驚いた。
イニシャルKさん [DVD(邦画)] 5点(2008-11-19 18:34:37)
4.今観ると突っ込みとごろ満載ですが、やっぱり京極(だったっけ?)がマズイよ。初期の大林ワールドはまだ洗練されてないけど、それでも当時は新鮮だったんだから。
nizamさん 5点(2004-04-14 13:01:07)
3.昔薬師丸が好きだったので、映画館に見に行きましたが、その時は何とも思わなかったが、また改めて見ると、何ともまあへんてこりんな映画なんでしょうと思った。眉村さんの原作を読んでおくだけにとどめるべきだった。高柳君はやっぱり俳優の道に進む事がこれで嫌になったのかもしれん。
fujicoさん 5点(2003-10-21 06:18:38)
2.映画の評価は4点。主演が中学時代の先輩なので+1点。ちなみにこの映画で華々しくデビューした「薬師丸の恋人(つまり、山口百恵にとっての三浦友和にしたかったのでせう)」こと高柳君は、さすがにさっさと俳優を諦め、角川に拾ってもらって角川書店で編集部員をやっていたらしいです(もう10年以上前の話ですが……)
柿木坂 護さん 5点(2003-10-02 02:48:50)
1.大林監督特有のシーンは大好きですよ。醤油のビンに入った麦茶を飲むシーン、利用されていた少女が母親の下に帰るコマ送りシーンとかね。こういう作品は映像にしてしまうとこんな作品だったっけ?と思ってしまいますね。ま、輝かしい昔を懐かしむにはいい作品なんじゃないでしょうか?でも「守ってあげたい」は名曲ですたいっ!
さかQさん 5点(2001-12-28 21:50:07)
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【点数情報】

Review人数 46人
平均点数 4.28点
000.00%
124.35%
2510.87%
31123.91%
41021.74%
5919.57%
636.52%
736.52%
800.00%
924.35%
1012.17%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 4.00点 Review2人
2 ストーリー評価 3.80点 Review5人
3 鑑賞後の後味 4.20点 Review5人
4 音楽評価 6.00点 Review5人
5 感泣評価 0.00点 Review3人
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