7.《ネタバレ》 全体的にテンポが緩やかで、じっくりと腰を据えて鑑賞する姿勢を求められる
特撮、とくにミニチュアは素晴らしい。信頼の円谷組だ
ゴジラの造形はやや細身で、どことなくシュール。
終盤は足場が狭いのか、ほとんど棒立ち。ジャンボマックスみたいな立ち姿でかわいいが、迫力には欠ける
一方アンギラスは愛嬌があってさほど怖さがない。強くもないので完全に咬ませ犬だ。哀れ・・・
2大怪獣を当時は大々的に宣伝したろうが、現在情報を遮断してみればタイトルにも名前がないので嬉しい(?)サプライズ登場だ
早回しで怪獣プロレスがチャカポコしていたのは手違いだったのを円谷御大がかえって面白がって採用したそうだが
コマ撮りに着ぐるみで寄せる試みとして面白かったのかはわからないが、失敗している
ゴジラの大阪行脚はプロレスしていたらいつの間にか街が灰燼となっていて、街の破壊は前作に遠く及ばない。大阪城以外見どころがない
人物パートは、太平洋戦争もののようだった。必要味のない宴会シーンや、還ってきたら結婚という名のついた死の旗のくだりに色濃い
また、囚人の移送からの脱走は、ゴジラの影響というよりは、独立した警察の不手際のように見えるし、
その後の惨事につながるカーチェイスは展開としてなかなか酷いものだ。当事者が、他人事のようでいるのもモヤっとする
前作に引き続き、英雄の手でゴジラを(一応)葬っている。とかく放置され気味の後のシリーズを考えれば、比較的潔い・・・かな?
色々残念な作品だったが、特技の苦労を考えると頭が下がる思いがするので、優しくありたい