6.《ネタバレ》 有森也実って上白石萌音に似てたんだなぁ。なんて思いながら鑑賞。
映画撮影所を舞台にした、映画俳優と製作者の話。寅さんのメンバーがどんどん出てきて、男はつらいよの劇中劇を観てるような、微笑ましさを感じました。
渥美清と倍賞千恵子の掛け合いは息もピッタリ。クズ屋の笹野高史が小春を褒めた時の父ちゃんの嬉しそうな顔。
マルクス兄弟の本をマルクス主義と勘違いして難しい顔してる財津一郎刑事、撮影所の水漏れにヒョイと足を上げる桃井かおり妃殿下可愛い。
う~ん、どうしても映画の内容でなく、出ている役者さんの話になってしまうなぁ…
昭和30年代当時は映画のことを“写真”と言っていたのか。世の中がDVDからブルーレイになっても、つい“ビデオ”って言ってしまうのと近いか?
そういえばこの当時('86年)くらいまで、映画俳優とテレビの俳優には見えない線引きがあったような気がしたっけ。何というか、映画俳優が格上というか。そのうちTVドラマで観た顔が映画で溢れるようになり、役者でもないタレントが主演俳優として出てきて、メディアミックスだか何だか、映画が独立した娯楽を創る世界じゃなくなったような今の日本の映画界。垣根が低くなった結果、とても当時のような元気があるようには見えない。
『あの当時は良かった』になってしまうけど、当時はハリウッド大作ばかり観て、私自身があまり邦画に興味を示さなかったのも事実。
小田切先輩の『どうしてもっと優しく映画を観ないんだ?どんなくだらない映画でも、可能性を持っているはずだぞ?』
これは映画好きとして、レビュワーとしても心に染みる。食わず嫌いはもちろん、好みと合わないからって、テキトーな点を付けちゃダメだな。うん。