7.《ネタバレ》 とても無理のある展開で、私にしてみればケビンがラストまで生きながらえているなんてこと有り得ないです。
パパスは長年の仲間に「自殺しろ」という指令を出すような冷血さを持つ人間です。しかも、自分の手は汚さず、他人に伝えさせる。そんなパパスが、いくら「かわいいボーヤ」だからといって、身辺を嗅ぎまわっているケビンを最後までほっとくでしょうか。
だから、私が脚本を書くとしたら途中でケビンは襲われ瀕死の状態になり、「ジェイコブズ ラダー」と同じように真実を追求していく過程でパパスの不正を知るが、同時に自分が死にかけていることを思い出す…というような展開しか思いつかない。
ケビンを生かしたうえパパスに引退を迫るなど、ご都合でしかなくリアリティはゼロ。ダメダメです。
言い寄る男を切り捨てるブリジット・フォンダのクールさは最初は爽快だったが、どうせなら最後までそれを貫いたうえで、「レズビアンよ」と言ってくれれば溜飲が下がったのだが。キューザックのような軟派男に優しくしてやることはないよ。
どうでもいいことですがアンセルモの自宅はとってもコージーでいい感じのうえ、セキセイインコを飼っている!この子はノーマルグリーンという種類です。目を皿のようにして見ていると、カゴには粟穂が気前良く一本ぶらさげてあった。あちらのインコ飼いは、こうしたスタンドにカゴをぶら下げるタイプを良く見ますね。スペースがあるからこそでしょう。
このシーンでは、セキセイインコなどでなく、犬か猫を出すのが普通です。別にセキセイインコを出す必然性は無い。小鳥を愛でるアンセルモを見せることで人間性を強調したかったのでしょうか。私のようなセキセイ飼いは喜びましたけど。