1.全ての登場人物たちにドラマがある。今回はそれぞれのドラマを封印することで1時間半でまとめてみた。しかしそれらを映さずともそれぞれの背景がその人物の言葉の端々に、しゃべり方に、態度に現れる。ちょっとしか映らない脇役でもしっかりと人物が描かれている。だから全く話が先に進まなくても退屈しないのだろうか。でも個人的にこのちゃらちゃらした集まりが気に入らない。これはあくまで私個人が実際にこのような行動的且つ大人のグループに当時のカノジョのつながりで近しくあったことが原因であって映画の出来とは全く関係なくて恐縮なのだが、なんかイヤなんだ。べつにそこでイヤなことがあったわけでもなく、むしろ特別に良くしてもらっていたわけだが、私はたぶん、ここに出てくるリーダーのような何かに向かって一直線な人が苦手なんだ。それなのにグループはその人に惹かれて集まってる。そこに一体感に馴染めない自分がいる。この作品でも気球に本気で魅せられているのはリーダー一人ってところでどうもリフレインしちゃってるんだろう。それだけ現実感に富んでいたってことなのかもしれない。あと、デジタル撮影のように思うんだけど、画が安っちい。低予算なんだろうけど、いかにも低予算って感じが出てるってのはどうなんだろう。