24.《ネタバレ》 公開当時、映画館で鑑賞しました。その時も「作品として悪くないんだが、よくもないなぁ」という感想でしたが、今観てもそうですね。その他の細かい感想は、今と昔でいろいろ違ってきましたが。
公開時は「弁護士でインテリなのはわかるけど、父ちゃん弱すぎ。もっと家族を守ってくれ」と思いましたが、自分が大人になったは現在は、→「父ちゃん弱いけど精一杯やってる。少々他人の意見に流され過ぎだが、それも家族を守りたい一心と、性格が悪くないゆえんなのであろう」というものに変化。
「加害者の弁護士なのに、被害者の情報を隠してたのは、ちょっとひどいよね」と、デ・ニーロに若干同情心があった部分は、→「被害者がイケイケだからって、殴ってレイプしていいわけないじゃん。被害者の私生活に関する情報は本件とは無関係なので、無視してヨシ!」に変化。
「娘と母ちゃん泣き過ぎ。喚き過ぎ」は、→「娘は16歳だから仕方がないし、母ちゃんは動揺しながらも必死に家族を守ろうと頑張ってる」に変化。
「デ・ニーロの悪役コワイ。すごい!」は、→「当時はモンスター級の悪役がウケたんだろうけど、今みるとヤリ過ぎ。吹き替えが悪すぎてチンピラ級だし、アクションシーンはギャグか。火傷メイクは下手だし、タトゥーも落書きみたいで怖くない」に。
音楽がまた、古~いモノクロ映画を連想させるんだなぁ。なので、余計に怖くない。
公開当時、モンスター役のデ・ニーロが絶賛されてましたが、こんな迫力があってやりやすい役はないよなぁ。成功すればウケるし、お得。
むしろ、父親役のニック・ノルティが達者な演技で頑張ってるのに、地味な役なだけに評価されず、気の毒です。
ワタシも年齢を重ねて、派手なものではなく地味で確実なものにも目が行くようになってきたのかも。
全体としてイマイチなのは、ラストが中途半端だからなのかな?弁護士とレイプ魔のやりとりが相乗効果を呼んで、暴力が報復を、血が血を呼び、最悪の結末に…というシナリオなんでしょうが、後味をなんとかよくするための娘の独白ではまとめきれなかった感があります。
デ・ニーロの独白からはじめて、ニック・ノルティの独白で終わった方がテーマが明確化してよかったのでは。
「オレは悪くない!」という自己中凶悪犯罪者の逆恨みから、家族を守りきる普通のお父さんのお話…とまとめれば、もう少し作品の質が上がったのかも、です。