1.「長寿シリーズ記念すべき第一作なのにこの程度かあ・・・」っていうのが偽らざる気持ちです。実は映画通の作家小林信彦氏があるエッセイで、このシリーズ末期の作品群を酷評されてるのを読んだ事があるんです。でもまあ「寅さん」しかり、この手の量産シリーズものって最後の方は勢いがなくなってつまらなくなるっていうのは常套だから、これは第一作って事でさぞ面白いかろうって期待してたんです。う~ん・・・なんだか思ってたのと違いましたね、これは残念ながら。日本が誇る三大喜劇役者森繁、フランキー、伴淳氏が丁々発止と火花を散らしあれこれ策を練って、駅前観光客一手集客を狙うっていうドタバタコメディーかと思いきや、展開がやけにのんびりしてるというか、間延びしてるといおうか、正直観ててかったるい。同じバカバカしさを味わうのなら、同時期製作日活の小林旭「渡り鳥」シリーズのが自分は断然好みです。「家政婦は見た!」のコンビ、市原悦子(女学生のおさげ髪!)&野村昭子の若かりし頃が見られるのが一興か。