11.《ネタバレ》 何年か前に金曜ロードSHOWで放送された際、「視聴者投票第1位」とか銘打たれていたのですが、コナン好きの皆さんは納得なんですかね? イマイチ1位になる要素がよくわからず・・・まあ、選挙で有力候補が複数立候補すると票が割れて意外な人は当選してしまう、ということもあり得ますけれども。これ、映画版としては比較的初期の、古いっちゃあ古い作品で、例えばいきなり電話ボックスなどというアイテムも登城しますが、今の子供にピンとくるんでしょうか。
右利きだの左利きだのという、手垢がついたと言うより手垢そのものみたいな理屈をこねくり回していますが、メインとなるのは、射殺が行われたにもかかわらず誰からも硝煙反応が出ない、という謎。多少、物理トリックめいたものが登場しますが、現実性の観点では突飛だとは言え、あまり複雑なものでもなければ意外性の高いものでもない(事前にヒントが充分過ぎるほど提供されているし)、というのが、アニメ映画としての作品を理屈っぽくし過ぎず、良かった点かと。ただし、物理トリックを絡めた時点で、犯人が準備さえしていれば大抵のコトは回避策アリ、という前提になってしまうので、あの古き良き「右利き左利き」の理屈に、あまり説得力が無くなってしまいますが。。。
たぶん、映画版の名探偵コナンを純粋ミステリとして捉えるべきではなくって、あくまで活劇指向。アニメーション動画のクオリティとしてはお世辞にも高いとは言えず、テレビ版と雰囲気を大きく変える訳にはいかない、ってのもあるんだろうけれど、とにかくそういう制約がいろいろある中で、現場に駆け付ける・犯人と対決する、といった冒険活劇の部分をしっかり織り込んで、そこが見どころになってます。←別のコナン映画についても全く同じ事を書いてしまいそうな気がする。
それにしても、あの、遊園地で着ぐるみが迫ってくるシーン、あれって、エンパイア・ピクチャーズの『ドールズ』のイメージじゃないかしらん。違うか。それとも『AKIRA』の子供部屋のシーンとか(笑)。