4.《ネタバレ》 ディズニー・プリンセスの中でもクラシックと呼べる作品でしょうが、その為か現在のプリンセス物と比べるとやや物足りなさを感じた点が多かったです。ネズミ達と意地悪なネコの追いかけっこも楽しいとはいえ、基本的にシンデレラの物語の中核に関わってくるのは終盤だけですので、そこまでのシーンのそれはかなり冗長に感じました。そのシーンでシンデレラという物語が一々止まってしまうと言いましょうか。それから美しい心を持った者は容姿も美しく、憎まれ役は醜くというパターンはエンタメの謂わば基本ですが、シンデレラを虐める継母と、特にその娘二人が不細工に描かれているのはやや単純な発想ではないかと思います。今のディズニーですとこの悪役にもドラマを持たせるのでしょうが、本作は基本的にはそういう配慮も一切ありません。
但し、そういう不満点を吹き飛ばしてくれたのが素晴らしいスコアの数々。特に「So This is Love」の美しさは頭一つ抜けている。魔女のおばあさんが登場する楽しい雰囲気の「Bibbidi-Bobbidi-Boo」も良い。