5.《ネタバレ》 まあ、「007」シリーズみたいなスカイアクション(?)を見せるだけの映画ではあるけど、あくまで消費娯楽映画としては王道的な作りなので、過度な期待さえしなければ暇つぶしにはなるレベル。全体的にテンポも悪くないし、地上ではやり尽くされたご都合主義アクションも、空中に舞台を移せば自動的にハラハラ感も増すし、景色も良い(笑)。何より、地上に落下するまでの制限時間があるから、「どうせ助かるんでしょ」と思いつつもドキドキしながら見ていられる。
ただ、中途半端なコメディ要素は良し悪し。軽めのノリは、ちょっと頼りない主人公のキャラクターと合っていて個人的には悪くないと思うけど、やはり作品全体の緊張感が削がれているのも確か。また、ラスボスとの超マヌケな戦いとか、「金メダルを取れなかった」という伏線を、わざわざロシアまで行って表彰されるシーンで消化するラストなどは完全に蛇足。
落下する車から脱出してキスするところで終わってればもう少し点数を上乗せしても良かったけど…。
ご都合主義の助け無くしては成立しない薄っぺらいストーリーゆえに8点以上付けられるような傑作ではないけど、それなりにテンポの良い娯楽性は持っているので3点以下を付けるほどヒドくもない。まさにここの平均点あたりが妥当なところでしょう。