《改行表示》19.《ネタバレ》 ダブリューの悲劇。アメリカの推理作家の『Xの悲劇』『Yの悲劇』『Zの悲劇』のオマージュとして、日本の作家が作った推理小説『Wの悲劇』を劇中劇とした、舞台女優の悲劇を描いた映画…へえぇ~~。 薬師丸ひろ子の脱アイドル、本格的な映画女優を意識してか、処女喪失というショッキングなオープニングから始まる。彼女が感情の微妙な変化を、声と表情の演技で出そうと頑張っているのが伝わる。…良く言えば今の薬師丸ひろ子の演技は、この時ほぼ完成されている。 オーディション後に落ちたと知らず、静香に花束を渡す昭夫。その花束でバシバシ叩かれたあとの、キラッキラの笑顔と優しい言葉が印象的。なにか思っていた世良公則のイメージと違って違和感を感じなくもない。脱いだパンツ挟んでの昭夫と静香の電気のひもバトル。何とも青春していて良いね。 こんな過去のアイドル映画の集大成っぽい内容が1時間弱続き、いきなり物語が動き出す展開は見事。 羽鳥翔の自分を語りつつ、静香に頼んでいるようで、逃げ道を作らせない有無を言わせぬ圧。演技の勉強を頑張りすぎたせいで、役と事件を天秤にかけ、事の重大さを故意に鈍らせる静香。記者会見で女優として現実の自分を演じ通す静香の姿は痛々しくもリアル。一方、翔がかおりを摩子役から下ろすためのいびり方は演技とは思えないくらい、本当にありそうで怖かった。 昭夫が刺されてからが駆け足で、主要メンバーのその後が気になって仕方ない。特にかおりは、あんな事件を起こさなかったら実力から再起は確実だったろうし、可愛そうでならない。 でもそういう、蛇足になりそうなところを敢えて描かないで、静香と昭夫の別れでアッサリした終わりも悪くないと思えるようになった。 【K&K】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2021-06-20 21:48:46) |
18.《ネタバレ》 まったく無駄なところのない脚本。巧みな長回しと、俯瞰アングル、薬師丸の大きな演技。映画としてよくできていることに気が付いた。見るのは4回目だけど。強いて言えば久石譲の音楽が耳についてクドイかも。大学時代に池袋のオールナイトロードショウで観たのが懐かしい。映画館を出て薄明のサンシャイン通りの舗道から振り返ると、開け放された映画館のドア越しにストップモーションの薬師丸がスクリーンいっぱいに輝いていたんだ。 【ブッキングパパ】さん [インターネット(邦画)] 6点(2021-04-17 19:09:29) |
17.《ネタバレ》 意外と面白かった。劇中劇の構成も良かったし、演劇志望の若者の世界を見せてくれたのも良かった。 【クレイバード】さん [地上波(邦画)] 6点(2020-06-11 21:59:33) |
《改行表示》16.《ネタバレ》 世良公則の登場シーンからしてけっこう強引で、その後も突拍子もない展開も多いですが、よくいえば言えばわかりやすかったです。 特に薬師丸ひろ子のファンではなく、むしろアンチでしたが、改めて見るに彼女は輝いていますね。 今の時代もこういう手の届かない、会いに行けないスターを育ててほしいとしみじみ思いました。 肝心のストーリーについては少し物足りなさが残ります。 劇中の舞台に話を重ねているなら、その舞台同様にもうひと捻りあっても良かったのではないでしょうか。 また、安っぽいエピローグがあまりに蛇足。あの最後のシメの甘さに1点マイナスしました。 【午の若丸】さん [DVD(邦画)] 6点(2017-09-18 13:28:44) |
《改行表示》15.あの時代センセーショナルな作品を多く輩出していた角川映画にしては割と地味な印象を受けたのだが、 30年前に観ていれば多少変わっていたのかな? 独特なセリフ回しであったり、アクション映画みたいなカメラアングルを狙っていたり、一筋縄で行かない部分も見受けられます。 原作とは違うアプローチで映画作品として違う話にしてしまうのは、あの時代ある意味センセーショナルだったのかもしれない。 さすがにファッションやメイクの部分で今見ても色褪せないとか思いつらいし、 薬師丸さん、世良さんの関係性や男女の関わり合いは、今の子たちが見てもピンとは来ないだろうなぁ。 あの世代の人たちは、どう感じたのだろう? 【バニーボーイ】さん [地上波(邦画)] 6点(2016-06-26 08:30:20) |
14.久々に観ました。映画としては『ザッツ角川映画』ですよね。今観ると世良さんの役どころがあんまり効いてないな、ラスト以外は。三田村邦彦さんが超イケメン。そうだったなぁ。 あと、薬師丸ひろ子さんの可愛さに+1点おまけ! 【movie海馬】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2013-11-01 21:02:25) |
13.《ネタバレ》 昔々にリアルタイムで観ているのですが、今回BSで放送されていたので懐かしく観ました。当時は世良さんと三田村さんの対決とか、アイドル薬師丸ひろ子にばかり目がいっていましたが、今観ると三田佳子さんが演技がとんでもなく素晴らしかった。蜷川監督が台本を投げていたのが妙にうれしかったです。 【はちかつぎひめ】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2013-10-29 22:46:51) |
12.はっきり言って、劇中劇の方がよほど面白そうでした。若者の成長劇をねらったのでしょうが、食い足りない。テンポが悪い(特に前半)。長回しは舞台劇を意識したのでしょうが、短いカットをつないだ方がメリハリがついてよかったんじゃないかと思います。 【アングロファイル】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2011-09-20 11:10:04) |
11.たしかに、この時の角川映画は薬師丸ひろ子の売り出し中で、その路線で作られた一作だったのだろうが、誰がみてもこの映画の実質の主演は三田佳子だ。その押尾学(?)ばりの、なにものにも優先する女優魂には、鬼気迫るものがあった。 【goro】さん [DVD(邦画)] 6点(2011-02-06 03:22:23) |
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《改行表示》10.'11.1/28鑑賞。この時代での、スターを目指す若者の競争、恋愛を舞台演劇を通して二重構造で展開。なかなか面白い設定で楽しめた。 【ご自由さん】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2011-01-29 20:59:15) |
《改行表示》9.《ネタバレ》 薬師丸さんのファンなら何度見てもOKで、おそらく10点がつくでしょう。 だけど、そうでない人間は1、2度にした方が。せっかくの好印象がくずれます。 昔何回か見て自分なりに大分いい印象持ってたんだけど、今回じっくり見てみたら。 もう台本に粗が多くて、多くて。 芝居に命かけてる劇団の花形女優が、自分の退団かけてまで1研究生救いません。 ましてや、その直後にだれが見てもごり押しのいちゃもんつけて、その研究生に大きな役を与えるなんて。 こんなことが怪しまれず通るわけないじゃないですか? あんだけ大騒ぎしてるマスコミだって、彼女の周りに全然取材して裏取ろうとしないわけないし。 そもそも、撮影時期が合わないからって、原作を劇中劇に変えるって無理ありすぎです。 原作に対しても冒涜、またそんな理由で別のストーリーが作られるとか、映画にたいしても失礼です。 【rhforever】さん [DVD(邦画)] 6点(2009-10-05 18:55:40) |
8. 急展開のシーンではどきどきさせられました。高木美保さんのデビュー作なんですね~。薬師丸さんが一瞬小島よしおにみえてしまいました。 【ファンオブ吹石】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-12-28 02:12:44) |
7.《ネタバレ》 思ってたよりずっと良かった。薬師丸ひろ子の脱アイドル映画だね。25年前の作品ということで古くささはしょうがないけれど、途中からは気にならなくなった。前半に、処女だの処女じゃないだの、寝たの寝てないのという会話が何度かでてくるけど、実際、当時芝居をやってた若い連中ってあんな会話してそうだし・・・。最後に、高木美保がナイフを持って襲いかかるシーンも舞台がかっていて、もしかしてここまで含めてお芝居でした・・・っていうオチになるのかと思ったほどだった。舞台と現実を重ねたストーリーに仕上げなければ、ただの2時間ドラマになっちゃうわけだから、ほんと、うまいこと作った映画だよね。正直おどろいた。 【フラミンゴ】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2008-12-25 15:57:23) |
6.《ネタバレ》 劇団主脳が警察で事情を聴取された研究生の措置をどうするかと協議中に三田佳子が薬師丸を連れて現われて舞台のためなら女であることを利用するのは当然だと言ったときに多分ベテラン連中は全ての事情を察知しただろうし,これを平然と行う研究生はこの企画のヒロインに最適と感づいたはずである。彼女を退団させたら私も辞めると言うのは蛇足であり,慌てて止めに動いたのは一人だけ。女子学生の令嬢と言うヒロインのイメージから考えればどうひいき目に見ても高木に分があるのであるが,殺人事件の身代わりを舞台で演じることが条件であるから,これが図らずもオーディションになってしまっている。映画と違い撮り直しの不可能な演劇で女優として通用する資質を見抜いた三田だから腹上死事件の身代わりを依頼したのだろう。虚構を行っている自分を別の目で眺めることが行えることが舞台俳優としての条件であり,それに耐え切れなかった世良の友人は脱落するとの現実から女優としての出発を眺めることで善しとした二人の別れは自然なものです。しかし薬師丸は結局これ以後に舞台には活動の場を得ていないようです。日本では舞台俳優で生きていくのは難しいからなのでしょうか。それにしても贅沢な俳優陣ですが日本では演劇関係者は比較的安く得られたのでしょうか。 【たいほう】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-09-02 22:08:37) |
5.公開当時、見に行きましたよ、映画館へ。田舎の映画館は2本立てで、たしか、同時上映は原田知世の映画でした(タイトルは記憶にない)。私がこの映画で一番記憶に残っているのは、スクリーンがボケて見え、初めて自分が「近視」であることに気づいたこと。しかし、その後も放置し、結局、数ヵ月後の視力測定で0.1の結果が出るまで眼鏡も作らず生活していたのでした。信じられん。・・・と、余談はさておき、知世ちゃんの映画はまったく記憶にないのに、こっちはかなり鮮明に記憶があります。オープニングの明け方のシーンとか、「顔ぶたないで、ワタシ、女優なんだから・・・!」とか、高木美保の熱演とか、三田佳子の鬼気迫る顔とか・・・。もう24年も経っているのに。24年!ひゃーっ!オバハンにもなるわさ、そりゃ。あれ以来、TV放送とかでチラッと見たかも知れないが、一度も見ていないに等しい。今、もう一度見て、記憶と照合してみたい気もします。 【すねこすり】さん [映画館(邦画)] 6点(2008-08-20 15:26:00) (笑:1票) |
4.高木美保を追いやる所や「女優!女優!女優!」と薬師丸にカツを入れるところ等々、三田佳子が怖いです。実際もああなんじゃないか?って思わせるほど。全体が芝居がかっていてちょっとオーバーな感じもしますが、これは薬師丸ひろ子の気負いというか元気のよさが影響しているのかもしれません。 |
3.デビュー作『野菊の墓』でその才能をいかんなく発揮した澤井監督の第二作は大ヒットが約束された薬師丸ひろ子主演の映画。原作「Wの悲劇」を舞台劇「Wの悲劇」にし、それらを演じる役者たちにスキャンダラスな事件が降りかかるというまさに「W」なシナリオは一見複雑そうでありながら実にわかりやすく違和感の無いドラマに仕上がっている。ただ、舞台劇の芝居じみた展開が舞台劇以外でも引きずっている感があって、とくに高木美保の最後の登場シーンの大声でセリフを言ってからナイフを取り出し走ってくるってのは、いかにもすぎて、その唐突感も安っぽい。冒頭の夜明け前から世良公則との出会いを介して徐々に明るくなってゆく背景は撮影自体をその時間帯で行っているのだろうか。そうでなきゃあんなにもリアルな光の移ろいは出ないだろう。もちろんそれでも照明による調整もいるわけだから、その時間帯の一発勝負の撮影に拘った監督はやっぱり凄いなあと思う。 【R&A】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2008-01-21 16:55:34) |
2.初めは、すごい古い映画だなーって観てたけど結構面白かった。 【civi】さん 6点(2004-08-10 00:53:27) |
《改行表示》1.澤井監督って丁寧な仕事をする方だと思います。脚本にうまいひねりを加えて、当時の薬師丸ひろ子のそれまでになかった魅力を引き出したり、大人が見てもそれなりに楽しめる作品に仕上げたのは大したもんだと思うけれど、じゃあ今これを見て楽しめるか、というとかなりキビシイと思う。アイドル映画の宿命かもしれませんが・・。 【おばちゃん】さん 6点(2004-07-04 23:14:26) |