5.とにかく色彩が豊かでした。それと神社仏閣や瓦屋根やら茶室やら、美しく画面に広がっていました。それだけの映画でしたが、それだけでも酒を飲みつつ、ぼぉーと見ているには良い映画でした。・・・・・・・・・・・・中井貴一という俳優は、真面目すぎてというか、自意識が強すぎて、他の役者との調和を壊してしまいますね。その配役に没入するのはいいけど、そのナルシズムのおかげで、一人浮いてしまい、映画が壊れてしまいます。「壬生義士伝」もそうでしたし、この映画もそうだと思います。・・・・鶴田真由さんは綺麗ですね。こんなに綺麗な役者さんだとは知りませんでした。・・・・岩下志麻とかあえて出す必要なんてないのに。・・・・・・・・この映画を象徴していたのが、終盤の秀吉の寝室でのシーンでしょうか。中井貴一の過剰な演技、マコちゃんの木訥として素人調の演技、ばらばらで全く見るに堪えませんでした。結果として、秀吉というのは個人が作り出すものではなく、全体の状況が作りあげてゆくものだ、という重要な発言が完全に霞んでしまいました。・・・・・・・最後の20分ほどは酷いですね。五右衛門の話なんて別にいらないのに。