2.《ネタバレ》 1959年の作品ですからねぇ。この年代で、これだけ壮大なSFの邦画を作っていること自体が驚き。良い意味でも悪い意味でも、もの凄く生真面目な内容です。人間ドラマみたいなものはほとんどないので、正直ストーリー的には全然面白くないのですが、逆に硬派なSFを好む人にはもってこいです。舞台は1965年という、わずか数年後の世界を描いているのですが、すでに宇宙ステーションが出来てるし、月に人を送り込んで宇宙人とバトルするという展開。なんという前向きな未来予想図なんでしょう。だって、ガガリーンが宇宙飛行したのは1961年、日本が初めて衛星の打ち上げに成功したのは、1970年ですからね。この当時のイケイケドンドン的な、楽天的な雰囲気というのが伝わってきます。世界中の国の人たちが集結するけど、なぜか外国人が喋る外国語に日本語がアフレコされてて、それで日本人は日本語で返すと言う、なんでそれで会話が通用してるねん!て思うんだけど(笑)。カナダや中国の国旗が今とは違うし、すごく時代を感じさせます。見どころはやっぱり、特撮と舞台セットですかね。街の破壊シーンとか見応えあるし、宇宙船とビーム出し合って闘うシーンなんて、スターウォーズの先取りみたいなことやってるし、この年代を考えると相当に野心的な作品であったことが伺えます。