2.マカロニ風に、盗賊団の残忍な襲撃シーンから始まる本作。その後も基本的にマカロニ風味です。盗賊団のひとりでありながら、襲撃の際に襲われそうになった女性を助けるために仲間に銃を向けたアズール。彼も銃で撃たれるが、女性とその父によって命を救われる。彼らに対し徐々に心を開くアズール。しかし彼にとって盗賊団の首領は育ての親であり、さらには彼を疑う村人の冷たい視線も。この容易には心を開かず、どちらに転ぶかわからない危うさを秘めたアズールを、テレンス・スタンプが見事に演じてますが、彼のセリフが少ない分、父娘が彼の気持ちを代弁するかのように語りまくるのが、まあわかりやすくするためのサービスかも知れませんが、いささか余計。あと、「アズールはメキシコ人の首領の実の息子じゃなくってホントはアメリカ人だから正義の心を隠し持ってるんだ」ってのも、差別的だ何だと騒ぎたくはないですが、ちと感じ悪いですな。しかしわかりやすい線引きではありますが(笑)。ラストも「そりゃそうだそうこなくては」という、期待を裏切らない展開。こういうのを、懐かしいオモシロさ、と言うのでしょうか。