8.《ネタバレ》 昨年末に劇場へ行きましたが、公開から2ヶ月が経っているのにお客さんがたくさんいて驚きました。豪華な(と言っても良いと思う)出演陣の個性的な演技を楽しませてもらいました。この監督の作品は、実は苦手なタイプです。前作「ザ・マジックアワー」のような映画の内幕ウケを狙った作風にアレルギーを覚えるから。でも、本作は少しキャプラのタイトルが出た程度で済んだことが私には幸いでした。特筆したいのは深津絵里さん。不安定でイケてない主人公を、安定感を持って演じている。そして、とってもキュートです。幽霊を証人と認める法廷シーンの強引さなどは、ファンタジーと割り切れれば微笑ましい。時折り挟まれる舞台演劇的な芝居や台詞が良い具合にアクセントになっていて、客席からもそんなシーンで笑いが起こる。その笑いに押されるように気分がノリました。映画に集中するために、劇場へは閑散とした時間帯を狙って行きますが、お客さんが多い劇場も良いものです。難を言うなら、エンディングが冗長すぎること。まるごとカットした方がキレが良かったくらいです。父娘のツーショットは全く余計でしたね。 【アンドレ・タカシ】さん [映画館(邦画)] 6点(2012-01-02 04:45:59) (良:2票) |
7.《ネタバレ》 損はないです。難はないとは言えないが、おもしろい。 かなり会場爆笑。 肩の力を抜いて見られる作品です。 三谷の裁判モノは12人もそうだけど面白いです。
深津は相変わらず器用。 悪人とはまた違った軽妙な演技を見せてくれました。 阿部もいつもどおり味がある。 中井も素晴らしい。 この人、年取ってからますます良くなってる。 竹内は相変わらずドヘタ。 市村の役は出てきたときはおもしろい設定と思ったのに 小日向のキャラとぶつかってしまい、つまらなくなってしまった。 もっと真正面から除霊のドタバタをみたかった。 だいたい小日向役、こんなもん出すと、つまんない。
今回、一番の演技賞はやはり西田でしょう。 彼の演技無くしては成り立たなかったと思います。 もうちょっと臭いかなと思ったのですが、 全然そんなことはなく、他の役は代わりがいそうですが、 西田の幽霊は・・これはちょっと代役はありえないでしょう。 そのくらい素晴らしかったです。
脚本はラストの展開が好みじゃないというところと もうちょっと短くできたんじゃないかというところ。
だいたい脚本家が監督もやると 思い入れが強くて「バッサリ」はできないんじゃないかなあと思いました。 あ、そうそう、三谷は音楽センスはなし。 時に邪魔に感じるところもあり。
途中、シリアスなセリフがあります。 深津と同棲していた男が 「これ以上君といると、君を嫌いになりそうだ」といって出て行くところ。 「好きなうちに別れよう・・・」 これって・・・離婚した三谷の偽らざる心情なんじゃないかなあなんて 思いました。 特に必要ともいえないシーンだけに。 エンドロールもそう。 三谷が本当に望んでいたっぽい結婚生活・・かなえられなかった夢じゃないかなあと思いました。 【うさぎ】さん [映画館(邦画)] 6点(2011-12-05 14:30:10) (良:2票) |
6.《ネタバレ》 設定一発だけになりそうなのがあらかじめ見えてしまうくらい魅力的な設定なのですが、何とか出オチになることなく最後まで力を維持していたと思います。しかし、やはりこの内容でこの尺は不要で、あと40分は削れたはず。気になった点・・・(1)裁判長が終始理解ありすぎなので、困難を突破する醍醐味がない。検察官のネタばらしも、もっと後にできたはず。(2)肝心の「幽霊を尋問する」シーンはもっとこだわってほしかった。イエスノーの質問まで持っていっておしまいなんて、この美味しいネタの処理としてあまりにももったいない。50音画面を出して正解の文字のところで音を出すとか、自由に供述させる方法はもっとあるでしょう。ここのディテールがこの作品の命なんだから。(3)陰陽師と小日向はキャラクターとして重複しすぎでは?「陰陽師が出てきて除霊されそうになる」→「そこを突破して仲間になる」→「逆に他の霊も呼んでくれる」とかにすれば、1人ですんだはずですが。(4)最後は皆さん書かれているとおり、「落武者が見えなくなったところで終わり」でしょ。(5)同棲の彼氏の存在がまったく不要。 【Olias】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2016-02-01 02:46:57) (良:1票) |
5.《ネタバレ》 幽霊が証人になる、というアイデアから始めて、もっと膨らませられると思ってたんだろう。書いてるうちに大きなリングに育って、最初は予想もしてなかったテーマなりコメディのモチーフなりが形作られるはずだったのに、そこに至らず小さなリングのまま結ばれてしまった、という気がする。法廷もの・事件ものは勝手を知ってるし、何とかなろう、と思ってたか。幽霊がテレビを見てて世情に疎くない、ってのが珍しく、現代との落差で笑いをとる安易な手を使えなくしたが、「幽霊なのにけっこう世情に通じてる」という安易な笑いに行った。「中井貴一には見える」はもっとギャグの面で使えそうだったが、もっぱら科学至上主義者の困惑なり、弁護士と検事の友情なりの、ストーリー上での扱いに絞られた。阿部寛があっさりあの世にいっちゃう展開は、うまく持っていけば豪快な笑いを生めそうだったのだが、もったいない(死のベッドの向かいのソファにカット内で移ったのは良く出来ました。不意のタップはもっとアップテンポで出来れば弾けたと思う)。阿部や深津絵里らはうまく西田敏行のトーンに合わせられたが、浅野忠信は困りながら演じていた印象。 【なんのかんの】さん [DVD(邦画)] 6点(2013-08-02 11:07:15) (良:1票) |
4.《ネタバレ》 結構長かったですが面白かったですね。 三谷幸喜にしては『ほったらかし』の要素が多々あったりしたので正直『?』って部分もありましたが、深津絵里さんのコメディエンヌぶりがよかったのでテンポよく観れました。 ピリっとした役としての中井貴一さんも毅然とした役柄が気持ちよく爽やかな印象でした。 真相についても無理のない範疇で良かったかなと。 と、こー書くと悪くないはずなんですが、冗長な印象も正直否めないかと。 も少し短かったらもそっと点数的には良かったかもしれません。 【ろにまさ】さん [DVD(邦画)] 6点(2012-06-25 20:21:35) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 三谷幸喜監督は割と好きな監督さんです。前作「ザ・マジック・アワー」はめちゃめちゃ笑かしてもらったので、本作も期待していたのですが、、、、まぁこれはこれでそれなりに笑えたのですが、前作よりは少し劣るかなと。ちょっと間延びしてるところがあるので、20分くらいカットしても良かったかなと思います。でも、ストーリーの構成はさすがです。一つ一つのネタが素晴らしいし、積み上げ方も見事です。阿部ちゃんの唐突なタップダンス。中井貴一のワンコとのじゃれあい。市村正親の謎キャラ。目に焼き付くほど愛らしいユーモアの数々。ただ、終盤のお涙頂戴な展開はいらんかったです。お父さんが草彅君だというのが良くない。草彅君はお父さんに見えないですものね。 【あろえりーな】さん [DVD(邦画)] 6点(2012-05-31 21:05:56) (良:1票) |
2.三谷監督作品に共通するのが、観る者をちょっと戸惑わせる一風変わったシチュエーション、こじゃれた笑いの得意げな押し付け、芸達者な役者を集めての学芸会的小芝居。今回もそのパターン。あまり入っていなかった劇場だったけど、笑い声も起こらず、ラストの余計な感動シーンもみんな冷めて観ていた感じ。三谷作品、決して嫌いじゃないんだけど…。 【Q兵衛】さん [映画館(邦画)] 6点(2011-11-23 08:44:53) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 相変わらず不粋だなぁ。『スミス都へ行く』のビジュアルを見せる、更に言及する、って。どうせ引用を明らかにするならば、実際の中身をキチンと説明しないと、これじゃただのスノッブだっての。判る人にだけ判るようにするならば、即物的なモノでなくてそれとなく判らせればいいのにさ。今回、深津絵里をほぼ出づっぱりにする事で映画の流れに芯が通って、必要以上に脇キャラが自己主張しまくって五月蠅い状態は多少抑えられているのでまだマシな感じですが、エピソードやイメージの断片がぶち撒けられた状態もまた相変わらず。笑えるエピソード、いいエピソードもありますが、それがキチンと映画を組み上げてゆく礎となっているかというとそうでもなくて、あくまで断片だったりして。この世を去った者に対するスタンスまでバラバラでしょ。六兵衛やお父さん、犬には死んでいった者の心、残された者の心を語りつつ、速水はギャグ扱い。『レベッカ』か昔のホラーみたいな冒頭のビジュアルも他と融和する事なく3人のキャラのみに与えられたイメージですし、なんかもうひたすらバラバラと雑多な断片ばかりで組みあがってる感じ。「それこそが三谷作品なんです」って言われたら、あー、そうですか、としか、ねぇ。テンポを殺す尺の長さやラストの引っ張りっぷりもまたまた不粋な感じで、この人って自分にとっては『やっぱり猫が好き』だけの人なのかも。あ、でも笑えた事は笑えた、そこそこ面白かった、それは事実です。 【あにやん🌈】さん [映画館(邦画)] 6点(2011-11-06 14:21:40) (良:1票) |