1.《ネタバレ》 DJに脅迫電話がかかってきて、自分の要求どおりの進行をさせる・・・という導入からは、あの「恐怖のメロディ」のバージョンアップ版をも期待させる。はたして、最初の人物紹介的な部分はやや未整理ながらも、いざ事が始まってからは、危機と対応をバランスよく織り交ぜた堂々たる進行ぶりである。そして、番組を通じた電話のやりとりというワンシチュエーションサスペンスと思わせておいて、途中からは一気に外に展開する大胆さ。●というわけで、見ているときはそのまま楽しめたのですが、どうも韓国映画って、サービス精神が過剰というか、出来が良くなってくるとさらにいろいろ盛り込んでしまうのですね。この作品でいうと、途中でファン代表が犯人の車に追いすがる(そして主人公も娘を見てしまう)のが邪魔だったりとか(結果、土壇場のインパクトを弱めている。そもそもこのファン代表、最後まで主人公に気味悪がられているだけなのも可哀想というか、もうちょっと使いようがあったと思うけど)。あと、画面を盛り上げるためだけに出てきたとしか思えない謎のバイクの集団とか。ああそれと、この犯人の思考行動様式と統合失調症という症名って、はたして本当に適合しているのかな・・・。