1.《ネタバレ》 こーゆー単純で、わかりやすくて、それでいて面白いサスペンスって最近少なくなってきた気がするので、とても楽しめました。
思わぬ拾いもの。深夜のラジオ番組というシチュエーションがまず好き。
無駄なシーンが少ない。だれない。終始ハラハラドキドキ。プロットがしっかり練ってあって面白い。
殺人鬼ドンスが出てきてからは緊張しっぱなし。
ドンスは冷静。でも思い通りにならないと子供のようにわめきちらす幼児性。お手本のようなサイコパス。
前半は主人公ソニョンとドンスの駆け引きサスペンス。と同時進行で、娘ウンスのかくれんぼスリラー。どちらのパートも凄い緊迫感。
ソニョンが置かれている状況に周りが気付いてから物語は更に加速。そこからはノンストップでラストまで突っ走る。
犯人の要求どおりの音楽を流すつもりが、事情を知らない上司が勝手にテープチェンジ。このシーンが凄い。泣き伏せるソニョン。殺される妹。ソニョンが周りの人間に状況を説明していれば、妹が殺される悲劇は回避できたかもしれないのが腹立たしい。
でもそーなるとサスペンスとしては盛り上がらない。この辺のバランス感覚は難しいところですね。
最終的には嫌な感じだった上司が全面的に協力してくれたり、ストーカー呼ばわりされていたファンが助けてくれたり、周りの人間も活躍。大変見応えのあるサスペンスでした。良作。