17.《ネタバレ》 毎年クリスマス恒例のホームアローン鑑賞。(もう、彼女いないのバレバレです!)
これは最初の時点で駄作だと分かってしまう。
ミサイルだとか兵器だとか、なんだか「ダイハード」みたいな
スタイリッシュな方向に行ってしまっている。
アクション映画か?ホームアローンなのに。
そういうところのスケール感はたぶんいらない。
そういうのはシュワちゃんやセガールに任せとけばいい。
大人の世界の“悪”はいらない。
子供の世界の“悪”であって欲しいのだ。
その“悪”の存在自体に笑いやユーモアがあって欲しい。
子供の目線で描かれるべきであり、子供の夢のお話であって欲しいと思う。
ホームアローンはもっとメルヘンであってほしい。
悪役にハイテクだとかプロ意識だとかそんなものはいらない(それもある意味では子供の世界の敵ではあるが)。子供がそこに立ち向かうのは面白いけど。
そういった“悪”を前面に押し出した結果、クリスマスのもつ魔力が半減したと思う。
ホームアローンのもつ温もりのようなものは薄れて、少し冷たい印象だ。
前作ではにぎやかだった家の雰囲気も、どこか冷めた印象に。
少年は両親に愛されているようだが、扱われ方が中途半端で、そこが何だか寂しい。
もの凄く悪いお兄ちゃんが、怖いんだけどとても大きく見えたとか、そういうのは無い。
兄弟関係がすごいアッサリしている。最初はバカにしているが最後は認めるというところが凄く簡単に思えてしまう。
1・2では母と子が抱き合った場面で起こる感動は、引き離された家族の対面であり、奇跡であり、物凄く感動を誘うのに、今回はそういう部分も物足りない。
あと何といってもクリスマス的な魅力が薄い。
なんとなくそんな感じがする。
隣の頑固ババァ、ああいう人間を見ると気の毒になって愛おしくなる。
自分と似た面を見るのだろうか。弱ったババァを見ると、なんだか可哀想で仕方がない。
凍えそうなババァと温かいスープ、、、これは昔観たときから今まで記憶していた。
何か自分の中で残る部分がある。
コメディとしては磨きがかかったかのように冴えているようにも思えた。
股間を打った直後の尻パンとか。
なかなか仕掛けに凝っているようで。
悪いとは決して思えなかったが、
ハートフルな部分では萎んだ印象は否めない。
子役には責任は無いが、ケビン君の可愛さには敵わん。