1.《ネタバレ》 とにかく長回しがスゴイ。ひとつのシーンの長回し時間もすごいですが、作品のほとんどが1シーン1ショットで成り立っている。セリフが異様なほど少ないので、映画の中の状況を語るにはやっぱりこの方法が一番なんだろうなと思いました。
自分が最も引きつけられたのは、空襲やゲリラ兵の襲撃などで劇が中断させられてもそのままカメラが回りつづけており、周囲の人たちの悲鳴や逃げまとう音だけが聞こえてくるシーン。異様なほどリアルでした。画面の奥で銃撃戦が繰り広げられている中で列をなして逃げるシーンもこれまたすごい迫力、リアルそのものですよ。
ただ、序盤から長回し長回しでストーリーが進行していき、どうも長回しで撮らなくてもよさそうな場面でも長回しが使われているところ(序盤で、テーブルで食事をしているとき、窓の風景にカメラが移動し再びテーブルにカメラが戻るところや、宿に到着し男女2人が劇中の名前で名を呼び合うシーンetc.)が多かったことがちょっと気になってしまいましたが、やっぱり素人の自分には難しすぎたのであまり語るのはやめます。いつかまた再鑑賞したとき(あと20~30年くらい(笑))の自分の成長を期待してこの点数に留めておきます。※