1.Astoriaでの溝口映画祭、日曜なのに一本はもったいない…と思ったら前後編で240分超とわかり即納得。以前木下惠介監督作品「香華」を鑑賞した際に本来休憩をはさむ長編でありながらその休憩を端折った形で上映されたことがあり、その記憶からも体調をあらかじめ整えてスクリーンに臨む。
育った家は年末に忠臣蔵を観る家風ではなく、きちんとみたことはもしかすると一度もなかったのかもしれない。それがいきなり本作となることが功を奏するのか否かは本作以降も忠臣蔵を観続けて比較し続けていって初めて見えてくることなのであろう。ということで今回の評価は辛め。
初心者ということも相まって手紙をせき切って朗読するシーンはあっけにとられてしまった。「えっ…」と思わず声を出しそうになりその後の絶句の間は映画館には適していた。
ほとんどの俳優が前進座所属ということであまり自分の脳内俳優データベースに該当する人はあまりいなかった。大石内蔵助を演じる四代目河原崎長十郎についてはもしや…と気になって調べてみるとドンピシャ!その息子には「神々の深き欲望」でお見かけした河原崎長一郎、「儀式」でお見かけした河原崎建三が。(次男氏はまだこれから…)
(後編へつづく)