1.《ネタバレ》 兎に角、冒頭から伏線張り巡らしまくるのだが、とりあえずすべて回収している。
100分ちょいでこれだけやるわけだから、流石中田秀夫だというところ。
手持での主観と客観の切り替えという伏線の張り方は上手いが、
そこから更に台詞の反復があり、しかも何度も、流石にあざとすぎるだろう。
分かり易さとか、ましてや観客が望むのや期待しているのものへと媚び売る作りは
作品の質を落とすだけでまったく効果的ではない。
わからないやつなど放っておけば良いのだ。
誰でもわかるように作る必要性などない。
そんなものはテレビの子供番組くらいにしておけば良いのだ。
であるからこそ、公園での前田敦子と子供の会話が全部アフレコなのは
完全なる見事な伏線であり、あんなものは気付かないひとは気付かない。
しかし、どこかおかしいという違和感を覚える。
その違和感こそが映画を映画館で観る面白さだろう。
それにしても手塚里美の登場シーンの数々には笑えた。
あれこそがホラー映画の醍醐味というかなんというか。
霊を祓うなどという無力さが炸裂し、最後は吐血するという見事な出来栄え。
幽霊なんて、結局最後は暴力でしか解決できないからね。
この映画ではそういうものが一切ないのだが、
これはなんだか主役を替えて続編でも作ろうとする企画力なのか、
秋元康といえば『着信アリ』とかもあるわけで、ふーんと思った。