18.脚本がしっかりしていて飽きずに最後まで楽しむことが出来た。カメラも落ち着いた構図でしっかりと撮っていて、画面の色調も素晴らしい。気になったのはピエール瀧の演技、本当に人を殺しそうな怖さが感じられなかった。どこか人の好いチンピラに見えてしまい、次々と人を殺していく狂気や怖さが無かったのが残念。山田孝之とリリーフランキーの演技はツボにはまって良い感じだった。私の一番好きなタイプの映画だけに、もう少し何かカタルシスのようなものが無いといまいちに思えてしまう。オチが弱かったのもカタルシスが得られなかった原因だと思う。 ただ、ジジ・ぶぅをはじめ、村岡希美、吉村実子他、脇を固める俳優陣の演技は素晴らしかった、作品に真に迫るリアリティーを与えていたと思う。 【ブッキングパパ】さん [インターネット(邦画)] 6点(2023-05-21 23:04:02) |
17.《ネタバレ》 背筋も凍る実話です。これがフィクションなら、まったく評価できない内容です。 およそ信じられないような凶悪犯罪の狂気を扱う話なので、正直なところ、観るためには相当な覚悟が必要ではありますが、姑の痴呆というドラマを織り込むことによって、『冷たい熱帯魚』よりは、ほんの少しハードルが低くなっていると思います。 終盤、妻の洋子(池脇千鶴)が藤井(山田孝之)に言い放ついくつかの台詞----- 「楽しかったんでしょ?こんな狂った事件必死に追っかけて。あなたは楽しくて楽しくて仕方なかったのよ。」 「悔しいけどわたしも楽しかったの。怖いもの見たさで。世の中こんな事件あるんだ。こんな怖い人がいるんだ。こんな殺され方する・・・」 「わたし、ずいぶん前からお義母さんのこと殴ってる。もう罪悪感も感じなくなっちゃった。お義母さんが死ぬのをどこかで待ってるの。自分だけはそんな人間じゃない、って思ってたんだけどね。」 これらが、この凶悪な事件と絶妙にリンクしていて、脚本の妙味を感じました。 【めたもん】さん [インターネット(邦画)] 6点(2022-01-11 16:55:26) |
16.《ネタバレ》 最近は近しい人の影響で邦画を見ることが多くなっています。その中でもジャンルはやはり自分の好みのものを選んでしまうのですが。 今回選んだのは『凶悪』。鑑賞してみるとタイトル通りの、さながら『アウトレイジ』的な場面から話がスタート。ずっとそんな感じでヤクザやチンピラの抗争的な話を見ることになるのかなと思いきや、物語は大きく、週刊誌記者の藤井(=山田孝之さん)と暴力団幹部の須藤(=ピエール瀧さん)の二つのストーリーに分かれていくことになります。藤井は取材を通して刑事さながらに事件の真相に迫っていき、その中で明らかになっていった事実をプレイバックのように須藤と木村(=リリーフランキーさん)中心に描いていく流れのストーリー。 藤井は取材の中でお金が原因で家族からも蔑ろにされる犠牲者たちの話をたくさん聞くことになります。「親からもらった遺産を食い潰してるだけの老人がいっぱいいる。そいつらを殺すだけで、金が溢れてくる。まるで油田だよ。」とはリリーフランキー扮する木村孝夫の台詞の一部。そんな事件の真相を暴き、彼らに罰を与える使命感に燃える傍らでその使命感に蔑ろにされる藤井の家族。気がつけば藤井の家族も重荷である認知症の母取り除きたい、消えてほしいと願う、須藤と木村の被害者たちのような家族になっていました。離婚届にはやはり判を押したのでしょうか。真相はわかりませんが、元の鞘に収まったんだと祈りたい。自分にとっての大事な人を再確認し見つめ直すこと、あと藤井の過度な仕事への傾倒を見て、ワークライフバランスについて考えるきっかけになりました『笑)少しカタい映画かもしれませんが、実際に起こったこととして身近に捉えることが重要と感じました。 【TANTO】さん [インターネット(邦画)] 6点(2021-04-23 06:45:08) (良:1票) |
15.実話を基にしているだけあって人をどう追い込んでいくか、非常な暴力が余計生々しい。 いい意味で気持ち悪い映画ですね。 ピエール瀧、強面を活かした役はピシャリと合っている。 今は極道映画にも頻繁に出ていますがキタキタという凄みのある感じ。 |
14.《ネタバレ》 原作未読。読みたくなります。誰も知らない三つの殺人。上申書殺人事件を基にしたフィクション。冒頭のケンちゃんや日野、五十嵐の理不尽な死は主に映画版オリジナルの創作のようだ。時系列が行ったり来たりしていて、二回目三回目の視聴で全体像が繋がりました。この創作の殺人三件を冒頭に置くことによって、より告発者須藤の残虐性を念押ししたかったのだろう。実在の「先生」はこの作品のリリーよりもっとサイコパスで、クソらしい。リリーもかなりヤバいですが。つまり実在の事件と比較して須藤はより凶悪に、「先生」はマイルドに(あれで)アレンジされているらしいです。だとすると、私は原作の方に興味が湧きます。この映画版においての拾い物は、須藤の内縁の妻役、松岡依都美。この人の演技がとてもいい。 【ちゃか】さん [インターネット(邦画)] 6点(2018-06-22 10:06:05) (良:1票) |
13.《ネタバレ》 販促ポスターを見て、山田孝之が凶悪なのかなって思っちゃった訳ですよ。予備知識なしに視聴して、なるほどと。一見紳士的な先生だがとんでもなく残虐、凶暴な須藤は逮捕後には宗教観に目覚めて(という振りなのか分からないが)おとなしくなり、正義感で動いているはずの主人公・藤井は人の死を強く望んでいる事を悟らされる。人の表裏というか二面性をテーマにしているのだろう。それはさておき嫁さんに対していくら何でも無関心過ぎでしょう。そっちばかりに不条理を感じてしまって痛々しかったよ池脇千鶴可哀想。リリーフランキーとピエール瀧の好演が素晴らしいのでそこは加点。朗らかな園長さん役でCMに出ておられるリリーさん、俳優に吹き替えにといずれもコミカルで楽しい役ばかりのピエール、両者の鬼気迫る演技が見所。 【にしきの】さん [インターネット(邦画)] 6点(2018-02-22 15:14:00) (良:1票) |
12.ピエールとリリーのキャラ、胸糞悪いけど、演技は良かったと思います。 【珈琲時間】さん [インターネット(字幕)] 6点(2017-08-05 08:16:47) |
11.《ネタバレ》 あの奥さんが言う通り、みんなこの事件を楽しんでるんだよね。最後の最後で、この映画を見ているお前も、「凶悪」なんだといわれている感じがした。そりゃ、自覚してるけど、こんな映画を作っているあんたに言われたくない。 【木村一号】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2016-10-13 18:01:00) (笑:1票) |
10.《ネタバレ》 ○山田孝之もピエール瀧も最初はなぜそこまでこだわるのかわからなかったが、徐々になるほどとなってくる。○誰が凶悪だったのかという所が焦点になってくるが、山田孝之の家族のエピソードが少し邪魔している。ない方が良かった。 【TOSHI】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2016-07-17 22:52:38) |
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9.《ネタバレ》 事実に基づく系は苦手なのですが犯罪物は好みなので鑑賞。現場はもっと凄惨だったのだと思います。こういう描写は韓国映画の方が規制が低いのか上手いですよね。なので見比べると邦画はやはり物足りなさが有りました。しかし配役が良かった。リリーさんの飄々とした雰囲気が怖いほど先生にぴったりだった。瀧さんも根が弱いが身勝手なヤクザを上手に演じてた。ストーリー展開的には記者の家庭環境はあんなに多く時間を割かなくても良かったと思う。エンディングは久々の王道な終わり方で少々冷めてしまった。私的に残念。あと、出ていた子役達の今後の影響が心配。 【movie海馬】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2016-04-07 23:09:17) (良:1票) |
8.《ネタバレ》 うーん、面白いっていえば面白いか。 後半ちょっとグダグダ気味。 特に裁判のところ・・ 【あずれも】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2016-03-27 21:17:38) |
7.《ネタバレ》 淡々と話を追うだけ、って印象。 基本的に事件の順番通りに見せる。捻りが無いというか・・・映画としてどうなんだ。 実話が元ならこんなもんか。実際はもっと凶悪で発覚してない事件ってのがたくさんあるんだろうなぁ。 【虎王】さん [DVD(邦画)] 6点(2016-03-10 21:09:24) |
6.《ネタバレ》 木村たちに保険金殺害を依頼した電機屋家族と、妻に認知症の母親を丸投げした藤井。殺人を犯した須藤と、彼に強い殺意を抱いている藤井。一体何が違うというのだ。主人公も(そして観客も)彼らと同じ凶悪な人間だ。これが本作のメッセージ。ロジックは理解できますが、要するに詭弁です。特殊な事例を一般化しているだけ。いや、そもそも“凶悪な殺人鬼は、私たち善良な市民と別の種類の人間”とする前提が間違っている気がします。性悪説を唱える気はありませんが、誰でも様々な性質を抱え込んでいるもの。それに心の中で思うことと、行動に移すことは全く別次元のはずです。例えば牛場のじいさんを折檻して殺すエピソード。表面的にはバラエティ番組の罰ゲームと何ら変わりません。ではTVの前で笑う視聴者は、木村たちと同じ鬼畜でしょうか?違いますよね。興味深いテーマですが、監督の言い分を真に受ける必要は無いと考えます。ただし、ドキッとした人ほど、“善人”に違いないでしょう。さて、ご指摘のレビュワー様もおられるように、類似設定ゆえ『冷たい熱帯魚』と比較したくなるのが人情かと。でんでんVSリリー・フランキー、「透明にしちゃおう」VS「ブッコんじゃおう」、美巨乳VS駄巨乳(失礼)。どれを取ってもインパクトでは『冷たい熱帯魚』に軍配が上がります。ハバネロVS獅子唐辛子の如し。そもそも血の量が圧倒的に違いました。本作を観賞して、もし「物足りない」と感じた方は『冷たい熱帯魚』に挑戦してみるのもいいかもしれません。 【目隠シスト】さん [DVD(邦画)] 6点(2014-12-09 19:17:16) |
5.《ネタバレ》 ガスパッチョCMでお茶目な信長が印象的だったピエール瀧がマジにヤバい人の役柄を演じていて見応えありました。リリーさんもスゴイ! この2人の演技が映画を面白くしています。対して山田孝之はまるで印象薄いです。これはシナリオの問題なんでしょうか? 藤井が奥さんのSOSに対して、どうしてあそこまで冷たくいられるのか、奥さんの精神的負担を放置しても木村の死刑を望むこだわりが何なのか、実母の痴呆を描いていてもよく見えません。「正義」なんてことで片付けたら、奥さん放ったらかしの藤井は矛盾過ぎる。そんなピンぼけの藤井像にラストで木村が指差してもサッパリ効かないオチでした。須藤がキリスト教に改宗するくだりも、もっとズルく憎々しく演出できそうで、勿体無く思いました。 【だみお】さん [DVD(邦画)] 6点(2014-07-16 18:28:54) (良:1票) |
4.原作からの本編鑑賞ですが、はっきり言って冷たい熱帯魚から比べてしまうと内容としては緩すぎると思いました。余り期待せず鑑賞すれば良いかもしれません。 【SAT】さん [インターネット(字幕)] 6点(2014-07-05 16:35:39) |
3.《ネタバレ》 ジャーナリズムは、まるで麻薬のようだ。山田孝之の顔が、どんどん麻薬中毒者のような顔になっていた。 【VNTS】さん [DVD(邦画)] 6点(2014-05-30 23:59:30) |
2.《ネタバレ》 作品の出来としては6点。新聞記者の家庭の描写の演出がちょっと不適格だとおもう。 以下、思ったこと。別のはなし。わたしは“団体の戦争”も“個人の殺し”も同様の現象、事象だと、50歳も近い年齢になって思う。(原爆や兵器造る輩も、こちらの凶悪犯罪者も根は同様)人生で事故、トラブル、病気は避けてとおれない。 これは映画作品、イコール、“芸術”であり、“娯楽”である。この作品は“グロみたさ”“怖いもの見たさ”に満ちていて、それ以外の何物でもない。ヒトの殺し方のレパートリーはそれこそ数限りないでしょう。 1対1の死闘以外はすべて、グループ対個人のいじめ、いたぶり、拷問だ。間違いないのは、いきてる限り我々人類は“運命を操ることができない”。“他人を変えることができない”“戦いは終わらない”しかし、同時につかのまの“平穏”もあるでしょう。ということだ。映画を見ている間は、我々にとってつかの間の平穏な時間だ、しかし、いつの日か、どこかで、ありとあらゆる原因で、すべての人間に、この映画で殺された(現実でも)ヒトたちのような、無慈悲で非情で絶望で恐怖の最後が必ずやってくる。それだけは間違いない。そのとき、できるだけ苦しまないために、この映画の須藤もそうであったように、信神するなり、なにか、べつの方法でごまかす以外方法はない。、、、、、、、、、、、いままでも、そしてこれからも、”お願いだから、どうか助けてください!命だけは助けてください!家に帰してください!”という、限りなく多くの人間達の断末魔の命乞いの魂の生命の叫びは、非常に無念だが、常に、平凡に、何処へも誰にも届かない。 【男ザンパノ】さん [DVD(邦画)] 6点(2014-05-24 22:23:18) |
1.作中に描かれている事件について映画を観終わった後調べてみましたが、作品ととてもリンクされており上手く作っているなー感じました。ピエール瀧さんとリリーフランキーさんの好演もあって見ごたえのある作品になっています。 【Yoshi】さん [DVD(邦画)] 6点(2014-05-16 21:54:11) |