1.《ネタバレ》 テレビ放送した前作の録画を見て臨みました。前作見てなかったし、原作も読んでないし。で、前作は「まー、そこそこ?」みたいな感じでしたが、今回は「もうちょっと上のそこそこかな」って。
前作よりも大幅にスケールアップ。大がかりなセットに沢山の登場人物、大量動員のモブシーン、そして痛快なアクションシーン。
ちょっとドラマ部分がタルいかな、って感じがしないでもないですが(前作からのんびりした時間が流れてます、って状態の剣心周辺のヌルさがなんか弛緩した感じで)、見せ場をいっぱい作って、パワフルにガンガンと押してゆく感じは心地良いです。剣心独特の軽やかな殺陣が痛快ですしね。
気になったのはもうちょっと被写体から引いて欲しくてあまり動かさないで欲しいカメラと、前作同様になんだかとっても不自然に聞こえる剣心の「ござる」言葉(元のセリフ自体が悪いのか、発音・発声が悪いのか・・・)、演技に力が入り過ぎちゃって何を言ってるのか全然判らない少年のお兄ちゃんの今際の際のセリフ、唐突な刀鍛冶の息子の心の声(何故にあそこだけ?)。
でも、そのスケールの大きさを実感させる娯楽エンターテインメントっぷりは夏休み映画に相応しい感じで、物量主義的ではあるけれど、邦画でのそういう攻めの姿勢は、それはそれでアリなんじゃない?って思います。邦画ってかなりの話題作であっても物量だのスケール感だのエンターテインメント性だのってところからはワリと逃げますもんね。
結局は物語の途中で終わってしまって次回に続く、って状態なので(ラストは引っ張り過ぎかな)、最後に不満を抱く感じではあるのですが、僅か1か月後には続編公開という事で、次を待つ時間もストレスよりは期待の方が勝る程度の長さ。
内容そのものよりも、娯楽映画を老若男女が集まった満席の劇場の熱気を感じながら見る愉しさを味わえました。それはそれで貴重。