4.《ネタバレ》 でもゆーて、ワリかし無くはない方のハナシじゃないケ?と思ってしまいましたが、あくまで私におけるこの既視感の理由は先に『永い言い訳』を観ていたからでした(でも『永い言い訳』の原作小説の刊行と本映画のトロント映画祭での発表はドンピシャで同年なので、どっちが先…というコトではなさそうですケド)。ただ、アッチに比べると今作の方がだいぶん繊細で曖昧、かつ少し「分かり難い」話ではありますかね。取り分け、アッチがごくシンプルにポジティブな過程を終始辿ってゆくのに比して、今作はそーいった側面も備えつつも(=ナオミ・ワッツと彼女の息子のお話の部分)かなり終盤深くまで本質的にはネガティブな展開をし続け、一方でオーラスでは主人公はふと吹っ切れた様にも見える…という点においてはそんな感じかとも思います。
まあ個人的には、彼を捕らまえていたのは一種の「罪悪感」とゆーか、ないしは自身に対する怒りだとは思うのですよね。ソコを、物質的・表面的に満たされた生活で見えなくなっていた種々のコトを刮目して見い出した結果、色々と(=自分も他人も)許すコトが出来た…という様な話かなと理解しました。ただ一点、どーにも共感がしにくかった…とゆーのが、ゆーて彼がこ~んな派手な自暴自棄に陥っても(ある種)OKだった…というコトの理由は、やはり物質的に満たされているから、ですよね。ある面で非常に「大人気ない」とゆーか、言っちゃあ私には「金持ちの道楽」的なコトにすら見えましたよ(偉そーなコトを言って申し訳ないですケド、皆そんな余裕なんて無い中で頑張ってんだよ!と)。やはり個人的には、ちょっと本質的には共感できなかった…という作品になってしまいますかね(ごく残念なコトですケド)。