1.《ネタバレ》 ようやくチェコスロバキアに伝わる伝説の映画を見ることができた。
その名も『マルケータ・ラザロヴァー』。
なんという甘美な響きのする題名だろうか。
タルコフスキーの『アンドレイ・ルブリョフ』や黒澤の『七人の侍』と並び評されているらしいが、さてどうだろうか。
そこまで偉大な作品なのにここまで日本での公開が遅れたのは、その内容の分かりづらさ故のことだろう。
登場人物の相関図を見ながらでないとはっきり言って話を理解できない。
とにかく分かりにくい内容に仕上がっている。
映像面はどうか。
これは確かに美しいと言える。
少女マルケータの容貌も神秘的に美しい。
この手のキリスト教映画にはやはり金髪少女なんだろう。
汚れなき美しさの象徴。
『マルケータ・ラザロヴァー』
それはチェコスロバキアの叙事詩的映画にして、史上稀に見る美しき作品。
色々書いてはみたが、この作品を見るに至れたことが誇らしい。
ついにこの映画に辿り着いた。
そういった満足感、達成感をもたらしてくれる映画であることだけは間違いない。