59.《ネタバレ》 久しぶりに観た。
場面場面では絵的にとても美しかったです。
今回もヒサイシジョウ作曲だと思われますが、今回は音楽がとてもお洒落です。
個性豊かなキャラクターはとても観ていて楽しいですですよ。
面白いと思ったのは、それぞれのキャラクターには別の顔があるということ。
火のカルシュファーはとても声とキャラがマッチしていて良い存在感でした。
カブ君は「ただそこにいるだけ」という感じがして哀愁が漂って良い感じです。
少年くんもショタ的に可愛かったです。
ハウルはとてもカッコ良かったです(いやいや、カッコ良過ぎでしょう!)。
でも、ヘコみ過ぎでしょう!見事なヘコみっぷりには笑いましたね。
最初はキムタクは嫌いではありませんが世俗的で、それを宮崎作品に持ち込んで欲しくは無かったのです。でもキムタクって人は本当に何でも器用にこなしますねぇ、、、思ったほど悪くはありません。
宮崎駿は少女ばかりでなく少年像もとても魅力的だと僕は思います。
今作の少女ソフィーは、ちょっとおばちゃん声で野暮ったくて微妙な感じです。
「少女」というよりは「お嬢さん」て感じですかね。
でも宮崎監督は「おばぁちゃん」をとても魅力的に描くので、今作品では少女とおばぁちゃんが重なり合ったのは面白かったかもしれません。
「変なのに好かれちゃったわねぇ」「みんなソフィーについて来ちゃったよ」
ってところが「千と千尋の神隠し」っぽいなと感じました。
ただ、後半からかなりダレます。
僕はゴチャゴチャしていて長い作品が好きではないのです。
「この馬鹿げた戦争を終わらせましょう」みたいな台詞も何故だか気に入らない。
画的に面白いのだから、日常風景とかを面白おかしく作品にすればよかったのに。
、、、宮崎駿監督は「この作品が最後になる」みたいな事をいちいち言わなくてもいいと思います。
「この作品がダメなら、今までやってきた事の全てがダメだったと思う」
そんなことは決してありません!
「ナウシカ」「ラピュタ」「魔女の宅急便」は永久に「宮崎駿作品!」として語り継がれるでしょう。
宮崎駿は何かに怯えていて、今は「守り」の状態に入ってしまっているのかもしれません。
だから「考え過ぎ」っていうのが近頃の作品にも反映されちゃっているような気がします。
でも、まだ「最後」ではないと僕は思っているんです。