13.《ネタバレ》 前作『ピッチブラック』にしろ、『リディック』にしろ、奇想天外な宇宙や惑星の構築はなかなか魅力的。
今作では『昼は700℃、夜はマイナス300℃』という惑星クリマトリアが登場。『昼』に追いつかれると一瞬で焼き尽くされるという舞台設定はかなりスリリングで迫力があります。
更にはこの状況に『看守』VS『リディック+囚人’S』VS『ネクロモンガー』を放り込んでバトルを繰り広げた展開がアツイ。
そして映像。700℃の惑星に人が焼き尽くされるシーン、ロード・マーシャルやエアリオンの移動映像、体毛の色が攻撃的になると赤色になる獣など、映像の面白さだけでかなり楽しめる作品です。
ですがどんなに凄い映像であってもいつかは目が慣れてしまいます。
やはり大事なのは外見(映像)ではなく中身(ストーリー)だと思います。
ひとつひとつのシーンに使われる映像、アイデアは目を見張るほど素晴らしい出来であるにも関わらず、そのどれもが使い捨て状態でつながりが希薄です。『こんなこと思いついたのでやってみました。』という発表会を見ているようで、ストーリーは二の次にされている印象を受けます。ストーリー重視で映画を楽しむタイプの人はまずのめりこめないでしょう。
もちろん、ストーリーを活かすのはやはり映像だとも思います。
この映像技術、世界観であれば、脚本次第で類を見ない傑作になっていたと思います。