1.《ネタバレ》 うーん、一言で言うと「惜しいな」と思えた作品です。ストーリーのテーマは悪くない。母親と詰まらない事で仲違いしてしまった少年マイロが、アブダクションされてしまった母親を何とか自分の手で救いだそうとする。火星の住人は完全女性上位社会であり、個人の意思や芸術が禁止されている世界。これはどう見ても社会主義のパロディですね。今頃に描くのはやや遅い気がしますが、軍隊の行進や指導者から想像するに北朝鮮を批判しているんでしょう。ヒロイン(?)の火星人の女の子が最終的に力いっぱいに絵を描いているシーンは、人間にはやっぱり芸術が必要なんだと感じジーンとしました。そしてラストで見せる母の愛。息が詰まりながらもマイロにヘルメットを被せるシーンは結構泣けました。火星から母親を救ったマイロは、冒頭ではクソガキだったのが、冒険を通して大人の顔になっている。オシマイ、オシマイ。……となれば良かったのですが、まずゼメキスのモーション・キャプチャーを使った人物造形が相変わらずコワいよ!どうしても実写で良いじゃんと思ってしまう。それからマイロの相方のグリブルが最後まで鬱陶しすぎる!こんなイヤな相方役は久々に見ましたよ。企画の段階で彼をどうにかできなかったのでしょうか。とまあ不満点もかなりある作品でした。