1.テレビが映画の題材になってくるのはいつごろからなんだろう。これなんか(66年)けっこう初期なんじゃないか。マスコミのイメージのなかだけで漂う現代のシンデレラ、それに実際おとぎ話的展開を付け加えて語っていく。冒頭の金属ファッションショーが、時代ですなあ。金属の時代の荘厳さ。アルミニウムの神。彼女がアメリカ人てとこにヨーロッパ人の屈折があるよう。ディレクターの家での嫌味の数々、アメリカへの蔑視だけではない。現実とイメージの対比というより、イメージの氾濫に任せてしまう手法。ディレクターが実は魔法をかけられていた王子だったと白塗りで出てきたとこはおかしかった。王子様と手に手を取り写真で旅してまわるとこ、ポリーの顔にどんどんいたずら書きを重ねていくとこ、などなど当時はおそらく「ポップだ!」というだけで肯定されていただろう時代の香りがぷんぷん。