3.手堅い作品。その手堅さに、感動した。とにかく骨太で剛健で、大まじめに叫んでる映画である。ジョークもダレもほとんどなく、正統さから何一つ踏み外すことなく、シンプルに丁寧に「プライドをかけた戦い」を描く。まさにロバート・レッドフォードのための映画。もう何をやってもレッドフォード以外にはなれない人なんだけれども、余裕綽々で気骨の入った演技を見せてくれる。年齢を吹き飛ばして鍛えられた肉体もすごい。刑務所もの映画は、アメリカでは一つのジャンルなんじゃないかと思う。全員が軍人だったという多少異色には仕上げてあるが、脇役エキストラが上手く動く。所長の部下もなかなか光ってたけど、所長のイヤらしい存在感も、なかなかのもの。