1.近未来を舞台に、人間が持つ闘争本能が戦争や無差別殺人に向かわないよう、
ルールに則った上で殺人をゲームとしてシステム化してしまったというSFアクション・サスペンス。
「昔からこのシステムがあればヒトラーは出現しなかった」といった台詞もありましたが、
所詮このシステムも人と人が殺しあっていることに変わりはなく、人間の持つ野蛮な一面に対する皮肉り方が面白い。
しかし音楽や登場人物の衣装に室内装飾といった作品の世界観が妙にオシャレにポップにまとめられていて
殺人ゲームという殺伐とした空気がほとんど感じられない一風変わった作品。
60年代、まだまだ若いマストロヤンニがいつもとは違うクールな2枚目ぶりを披露する作品ですが、
当時としては結構奇抜な作品だったのかもしれません。