5.《ネタバレ》 福山が40過ぎてナヨナヨしたチャライ竜馬をやった事を考えれば、当時38歳の錦之介が演じるのは無理はないのかと。ちょっと貫禄ありますが、思ったよりよかった。短時間で駆け足だし、時代劇風なのは確かですけど、やはり近江屋で未来を語り合うシーンには心動かされ、30前後の2人が無残に殺されたという事を考えると残念な気持ちになります。が、これもひとつの歴史として認識しておかなければならないのかなと。ただし、会話の内容は誰にもわからないので、天皇批判までしたのか否かはナゾですね。 |
4.時代劇と歴史劇のあいだで困っているような映画。史実にのっとって吉永小百合は「眉そり・お歯黒」で出てくるが、やっぱり現代人にはヘン。明治の観客というのが存在すれば、「なかなか正しくやっておる」と満足するかも知れないが、時代考証というものの精度は適当にだんだん崩していってもらわないと、時代劇になり切れない。いっそ『バリー・リンドン』みたいに歴史に徹底してみれば、その「ヘン」が味わいにもなるんだろうが、暗殺のところは時代劇的にくどく、瓦を這いのぼったり、手のアップがあってズルズルと滑ったりと、歴史劇とは言えない雰囲気。竜馬って史実では即死だったんだろ? 酔ってヌルヌルと斬る感じとか、左手だけでのチャンバラとか、全体、見せ場は「時代劇」している。明治の歌舞伎でも同じような問題はあって、江戸時代の芝居は荒唐無稽すぎたということで、史実にのっとった「活歴もの」ってのがさかんに作られたが、その多くは消え去り、現在は「荒唐無稽」なものが残っている。映画も同じ悩みを経て、しかし「マゲもの」というジャンルそのものを衰退させてしまった。賀津雄君のまんじゅう屋の悲憤なんてのは良かったな。やっぱこの兄弟は陽と陰の対象を見せてほしい。後期の錦ちゃん、力んで暗くなっちゃうんだ。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 6点(2010-11-23 09:54:15) |
3.《ネタバレ》 聞く所によると、この作品は中村錦之助が「中村プロ」を設立してまもなくの頃に製作した作品だそうな。だからなのか、それとも気のせいか、やたらと気合が入ってる印象があります。リアリズムに徹しようとしたのか照明も暗めだし、吉永小百合(おりょう)も竜馬と結婚した後はちゃんと眉を剃ってお歯黒してたし(当時のサユリストはひいただろうなー)。ただ、その熱意が作品の質に反映してたかどうかというと、どうかなあ・・・。ただちょっと興味深かったというか「おや?」と思ったのが二点。ひとつは寺田屋で襲撃された時龍馬がばしばし人を斬ってたとこ。確か実際にはピストルを使っただけで人は斬ってなかったと思うのだけれど、やっぱ錦之助は、チャンバラがしたかったのかな?それともうひとつは、龍馬が中岡慎太郎と共に暗殺される晩に語る台詞で、既存の階級社会に対する憤りから「天皇制の廃止(厳密に言えば、現人神としての天皇の否定、かな?ちょっと微妙な言い方だったんだけど)」を訴えていた所。調べてみたら監督・脚本の伊藤大輔は戦前共産党シンパで、傾向映画(当時盛り上がっていたマルクス主義に影響を受けた作品のこと)なんかも撮ってたのだそうな。ちょっと「へぇ~」と思いました。 【ぐるぐる】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2006-01-27 16:10:40) |
2.中村錦之助の坂本竜馬。錦之助の映画ほとんど50年代のしかみてないからおおって感じ。10年ぐらいで随分貫禄というか暑苦しくなってます。泣きながら桂小五郎と西郷さんを説得するシーンなんかは特に。熱演はすごいけど何度も見たいってほどのおもしろさは感じられなかった。 【バカ王子】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2005-08-15 02:13:39) |
1.タイトルどおり、坂本竜馬主役で日本の夜明け前を描いた映画。大志を持ち、未来を見据え、国を愛し、そして時には命を懸けて日本の未来を創っていった者たち、そんな彼らの未来の上で、我々は自由に毎日を過ごしているのだ。 非常に分かりやすく、歴史の勉強にもなる映画です。 【紅蓮天国】さん 6点(2003-12-30 18:51:25) |