21.六本木にてデジタルリマスター版を見ました、画質はそれほど良くはなかった印象、音は確かに良いけど。
トラボルタはダンスがカッコいいだけではなく、今の一瞬一瞬を生きている若々しさ、髪型や服装をイチイチ気にするようなダサさ、ダンスや女性に対する真面目さ、相手を素直に誉める潔さ、将来に対する漠然とした不安、仲間と一緒にいてもどこかつまらなそうな感じを出していたように中々の好演。
ダンスシーンでは皆で同じダンスをするところは、見ているこちらも体が自然と動く。
アニキを連れて来た際に見せたソロのダンスも中々見せつけられた。
ただコンテスト中にキスしているようではちょっとマズイだろう、ダンス自体も二人の人生に対する甘さが出ているような甘い踊りで、プエルトリコの熱っぽさとは好対照だった。
全体を通してユーモアたっぷりに描かれていながらも、若者特有の人生に対する不安、焦り、夢への思い、現実の厳しさがちゃんと描かれていたと思う。
自分が本当にやりたかったことを見出せずに過度な期待を持たれ不本意な人生を歩んだアニキや自殺とはいえない自殺をした友人などがいい素材が多くあった割には、ラストはまとまりきれなくなった感を受けた。
ステファニーに対して友人でいようとか、男女の友情はあるの?とかはちょっと逃げた感じがする。
やはりダンスへの思いというか、夢に対する姿勢で最後は締めて欲しかった気がするんだけどね。
ステファニーも都会に憧れ夢が大きく背伸びはするけど、愛人として自分を売ることしか出来なかった現実の厳しさを感じさせてくれた。
エンディングロール中に外人さんとその彼女さんが画面の前で二人で踊ってくれました、ラストも右手を上げたあのポーズで決めて。
本当は迷惑なんだけど、サタデーナイトフィーバーだから許せるかな、ちょっと微笑ましかったし。