4.ダイジェスト仕上がりで失敗作だった1作目よりは、面白かったと思います。
映画の題材として、緻密な心理戦、数の論理、怒涛の展開を見せる「限定ジャンケン」
より、「沼」編の方が映画としての描き易さは、明白。
前作のダイジェストのような作りを省いた分、原作を知らない人や、ライトユーザーはおいてけぼりをくらったので、こっちの方が好き嫌いが分かれやすいのかもしれません。カジノオーナーは原作とはかけ離れましたが、伊勢谷祐介の熱演はカイジや福本伸行の世界とは異次元だったものの、映画としてはひとつのスパイスだったと思います。
原作に居なかった吉高由里子は、おいしいところ総取りで、カイジの持つ土壇場での閃きや、火事場のクソ力的なキャラが薄れてしまったのは、本末転倒な気がしないでもないが、何も期待をしていなかった分、今作は当たりと判定します。