1.《ネタバレ》 原作の再現度はなかなかのもの。キャスティングも主要メンバーの成歩堂・御剣・狩魔・矢張・裁判長などはイメージ通りでした。真宵ちゃんはちょっと違う気もするけど…。惜しむらくは、原作のストーリーを無理に映像化したためか、かなり端折り気味な筋になってしまった点。完全に原作ファン向け作品なので、おそらく原作を知らない人にとっては何のことだか分からない部分が多い気がします(一方、原作を知っている人にとっては筋を知ってしまってるのでサプライズはありません)。特に原作では成歩堂のモノローグで語られる証言の「ムジュン」に関する描写が全く無いため、なぜ成歩堂がそういう行動を取るのかが分かりにくい(その代わりに、成歩堂の場面ごとに狼狽する姿は、ゲーム版よりもリアルでした。いっぱいいっぱいになってる演技は特に素晴らしい)。霊媒師の説明なども無いので、原作を知らないと千尋さんのアドバイスなどが「何じゃこりゃ」と感じると思います。また、原作に出てくる名セリフ「事件のカゲにヤッパリ矢張」「弁護士はピンチの時ほどふてぶてしく笑うものよ」などが出てこなかったのも残念。また繰り返される古風なズッコケシーンなどは興醒めでした(ヤッターマンの時よりましかな…)。小中大役の鮎川誠のたどたどしい演技もちょっといただけません。とはいえ、思った以上に再現度が高く、原作のファンだった方には話の種として見るのはおすすめです。ぜひ続篇を。狩魔冥=堀北真希、綾里春美=芦田愛菜ちゃんあたりをキャスティングして、2を作って欲しいなぁ。