42.《ネタバレ》 結構最近の事故だと思ってましたが、月日の流れるのは早いものです。機長の英断により多くの乗客の命が救われ、機長はヒーロー、めでたしめでたしで終わったものと思ってましたが、まさか、裏側でこんなことになっていたとは・・・。この知られざる事実が、どうして詳らかになったのかと思ったのですが、機長自身による原作があるようです。和訳はされていません。未読です。テーマに対して素直で、余計な表現がなくて潔いなと思ったのですが、後でクリント・イーストウッドが監督であることを知りました。なるほど、イーストウッドらしい映画です。トム・ハンクスは実際に老けたのか、老け役だったからなのか、これまでとは違う感じでした。 【camuson】さん [DVD(字幕)] 7点(2023-02-27 21:01:23) |
《改行表示》41.実際にあったことをかなり忠実に再現しつつ、それなりに物語性、ドラマ性を入れ込んでいて、よくできている。 この手の実話ものの映画は見終わった後に実際の出来事はどうだったかネットで調べるのがお楽しみなのだが、調べてみてわかったのが、かなり事実通りにやってることだった。 ほとんどドキュメンタリーのレベル。 特に、エンジン停止から着水までのコックピットでの会話は、実際のフライトレコーダーの記録をほぼそのまま再現している。 エンタメ映画でここまで再現にこだわったのは評価したい。 しかし、さすがに事実通りにやりすぎると話として面白みに欠けるので、すこしフィクションをねじ込んである。 実際にはパイロットが判断ミスの疑惑をかけられることはなかったのだが、作品では、判断ミスを疑われ、主人公は苦悩することになり、ここがこの作品の一つのキモになってくる。 そして、これまた実際にはそんなことはなかったのだが、事故を調査する安全委員会の人間をいかにも嫌なヤツに描くことで、一種の「悪役」に仕立て上げる。 こうしたお膳立てを作ることで、最後に機長の判断が正しかったと証明されるどんでん返しが生まれるし、 嫌な調査局の人間をやり込めることで観客はスカッとした気分が味わえる。物語に起承転結とドラマ性が生まれる。 なかなか、うまく考えている。 ただ、実際にはこの映画の公開にあたって、悪役に仕立てられた安全委員会からクレームがあったという。まあ、さすがにそうだろう。 内容としては割とアメリカ万歳系の作り。 最後の最後で、当事者の実際の写真を出して後日譚を語るのは、アメリカ万歳系史実映画のお決まり。 この映画の直前に作られた同じくクリントイーストウッドのアメリカ万歳映画も、くしくも全く同じ終わり方だった。 【椎名みかん】さん [インターネット(吹替)] 7点(2022-03-31 08:25:19) (良:1票) |
40.良くできた美談と言えばそれまでだが、淡々としながらもコンパクトな上映時間の中で一気に見せる、イーストウッドの抑制された演出とトム・ハンクスの好演が光る。ニュースでは知っていたが、ヒーローとして祭り上げられ、疑惑を持たれた機長の苦悩に焦点を置いた後日談と顛末に釘付けになった。誰一人として死なせないパイロットとしての誇りと責務が重くのしかかる。だからこそ彼の謙虚さが大きく際立つ。 |
《改行表示》39.《ネタバレ》 オリンピック放送にやや食傷気味のところ に放送されたので鑑賞しましたが、観る前はどうせ世に知れた 奇跡的着水による全員救出劇が仰々しく描かれているんだろう なと思っていました。 しかし実際には日本ではほとんど知られていなかった後日談と 機長の苦悩が中心であり、最後の聴聞会の場面は結果が分かっ ていたとはいえ非常に引き込まれました。 最後は実際に救出した乗客を出してアメリカ的な演出ではあり ましたが、明るいニュースのない世の中で完璧なハッピーエンド ドラマはそれなりに楽しむことができました。 【キムリン】さん [地上波(吹替)] 7点(2021-08-01 22:49:54) |
《改行表示》38.《ネタバレ》 最初から最後まで飽きることなく見ることができました。 淡々とした演技も素晴らしいトム。 トムの映画の中で一番トムがハンサムに見えた映画でした、白髪似合いますね。 中だるみの全くない映画です。 最後はトムたちが正しかったことが証明でき、すかっとします。 見たあとに実話だと知りびっくり。 着水して全員生還、本当にすごい。 機長は最後の最後まで乗客を優先してましたね、本当に素晴らしいです。 パイロットは本当に人の命を運んでいると実感する映画でした。 【ブリーバンデカンプ】さん [インターネット(字幕)] 7点(2020-12-20 11:40:47) |
《改行表示》37.乗客155名を救ったパイロットの英雄談かと思ったら、事後にこの様なドラマがあったのですね。 文句なしに清々しい良いお話しです。 最後、公聴会のシーンで感動させた後、副操縦士のジョークが最高でした。 イーストウッド監督、あいかわらずいい仕事してますね。 トム・ハンクスも重厚感があってこういう役柄がぴったり合います。 【とれびやん】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2020-08-14 15:07:50) |
36.機長が本当はどう考えているかの見せ方がうまい。まったく逆の展開を描いてもおかしくない映画の入り方だった。感情を抑えた演技のトム・ハンクスも渋い。 【ラグ】さん [インターネット(字幕)] 7点(2020-07-04 00:33:03) |
35.いい映画でした。でも中盤まではちょっと冗長かな。トム・ハンクスの演技が抑えすぎて、機長の感情や考えがいまいち伝わらないのが残念。 【noji】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2019-05-12 10:54:16) |
《改行表示》34.《ネタバレ》 人的要因が排除されたシュミレーション。実話だとするとNTSBの焦り顔はさぞかし痛快だったろうに!どやっ! 上映時間は短いものの濃密な人間ドラマでした。おもしろかったです。 |
33.《ネタバレ》 職人監督としてのイーストウッドの実力が出ている作品。目新しい部分は少ないが、最後まで観れる。 【にけ】さん [映画館(字幕)] 7点(2019-01-18 07:44:37) |
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《改行表示》32.《ネタバレ》 主人公の勇気と決断力を浮きだたせるために、いったん主人公を厳しい立場においやって、クライマックスの公聴会でもう一度それをなぞって見せる、という構成。試験結果を待つような気分でハラハラさせてくれます。 90分少々の作品で、30分が事故後の主人公と世間の模様、30分が事故と救出、30分が顛末、という、えらく律儀な構成になってます。もう少し変化をつけてもよかったのかも。大事故の幻想シーンが挿入されて観る者をハッとさせるのは、一応はそういう変化の一種なのかも知れないけれど、もう一つこの物語にマッチしていない印象があります。主人公は自分の決断に自信があったのか、迷いがあるのか? この悪夢から立ち直れたのかどうなのか? 事故当時の音声を聞いた後、休憩を要請して廊下に出た主人公、あの幻想シーンもあったことだし、やはりトラウマになってるのだろう、廊下でぶっ倒れてるんじゃないか、と思って観てたら、副操縦士とエラく前向きな会話してるし。 というワケで、どうもこの主人公像がもひとつピンと来ない部分は、あるんですね。それに映画の中では、主人公に接する人物はみな彼を気軽に称賛して、それが主人公の孤独感をかえって強めたりもするんですが、正直、この映画自体が主人公を「そういう風に」持ち上げているような面があって。実際の機長本人がこの映画で孤独になってなければいいけど。 もっともこの作品、主人公だけが英雄なんじゃなくって、みんながヒーローなんだ、という立場に立ってて、そういや、後に救出に加わるフェリーが、この後何が起こるかを知らないままに出航する場面、妙に印象的だったなあ、と。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2019-01-14 13:07:39) |
《改行表示》31.《ネタバレ》 原題はSully、サレンバーガー機長の愛称ですね。ですからこの映画は邦題の与える印象とはちょっと違って「事故そのもの」を描いたのではなく、その後事故責任の有無を問われることになった機長その人にスポットを当てています。 リーダー役をやらせたらいるだけで信頼感の厚さを醸すT・ハンクス。彼を機長役に据えたイーストウッドのタクトは主張ぶれることなく、サレンバーガー氏に添った描写をします。100%機長判断を支持する副操縦士や、「いかにも」役人的な安全運輸委員会の面子等は分かり易い脇役です。現場にいて、最良の判断をしたと思っても、後になって外野から異を唱える連中というのはいるもので機長もこの理不尽に飲み込まれてしまうのかも、とどきどきしました。あのシミュレーションは突然生死の境にぶち込まれた人間の心理状況をまったく酌量してないですもんね。機長がちゃんと「人的要因」の存在を主張できるほどに言語能力が高い人物で良かったなあと思いました。ワタシが彼の立場だったらイライラして声を荒げるだろうなあ。 ラストに実人物を挿入しているのも、感動一割増しの効果ありでした。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2018-09-28 17:46:52) |
30.《ネタバレ》 これぞまさにイーストウッド。ついこの間に起こった、しかも誰もが内容をよく知っている実話について、映画を作ると決めたら、フットワーク軽くあっという間に形を実現してしまう。しかも、いろんなプロフェッショナルがごく短時間に技能と叡智を結集して事態を解決した実際の内容に即し、映画自体も、コンパクトな中に職人芸が凝縮している。登場人物の個々を逐一取り立ててドラマチック仕立てにしたりはしていない。この直近のイーストウッド作は、焦点が絞られずにだらだら続く作品もいくつかあったのですが、やはり本気を出すと違います。●俳優陣のMVPは、もちろんアーロン・エッカートです。役で演じる副操縦士同様、堅実な存在感とサポートぶりで、映画をどんどん後押ししています。ローラ・リニーの出番がそこそこ多いのも嬉しかったけど、よく見ると電話のシーンばかりなので(あえて脚本をそうしたんでしょうけど)、もっといろいろ見たかった。 【Olias】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2018-09-22 01:11:28) |
29.本当に映画の様な話だ。墜落時の鬼気迫る状況とか、パニック映画をイメージしたが、実際はこの絵のとおり的確な判断をした機長と沈着冷静な副機長がいて、機内もこんな感じだったのでしょう。面白いというより、感心した作品。 【SUPISUTA】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2018-03-21 19:20:26) |
《改行表示》28.《ネタバレ》 本人は長年の経験に依る確信を持ってその局面を乗り切ったはずだった。でも、違う視点を持った人達から過失の可能性を指摘されると不安になる。そりゃそうだ。彼には様々な手法をじっくり吟味するような余裕は無かったのだから。200秒あまりの僅かな時間のなかで150人の生死を預かり必死だっただけなのだ。 緊急時に最良と判断した対応が色褪せた時に覚える不安と自身を肯定したい意識の描写。そして、その不安からの解放。一種のヒーローものでありながら、ものすごく地味な部分をテーマに据えてその映像化に成功しています。 自分が交通事故に遭ったときのことを思い出しました。私には過失ゼロの案件でしたが、相手に言わせるとそうでも無い(無茶苦茶な)主張が飛び出したりもする。レベルは違えど、本作の主人公のように不安になります。そんな経験に照らした側面もありますが、とても響く作品でした。 ひとこと言わせてもらうなら「奇跡」を謳う邦題が気に入らん。プロがプロなりの仕事をした結果と見ました。人命が救われたことへの賛辞かも知れませんが「奇跡」としたらサリーさんに失礼かもね。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2018-01-13 23:17:58) |
27.《ネタバレ》 シンプルに良い映画やったなというのが率直な感想です。結果として全員の命が助かったから良かったではなく、事故は事故として原因を分析し、それが正しかったのかどうかを検証する。次に活かすためにはとても大切な事です。その上で機械的に判断するのではなく、血の通った人間としての人的要因を加味して分析し検証する。この映画で描かれているハドソン川への不時着で一人の命も失うことがなかったという事実はまさに奇跡です。 【いっちぃ】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-11-25 22:36:54) |
26.《ネタバレ》 すっかり枯れていぶし銀の風格となったイーストウッドとトム・ハンクス、これが初めてのタッグなんですね。考えるにアメリカほどヒーローに拘る国はないでしょう。そして、さんざんヒーローを演じてきたイーストウッドが、21世紀の世の中で英雄とはどういう人間なのか、また彼はどうして英雄になったのか、ということを問いかけています。 映像には素晴らしい迫真力があり、まるでニュース映像を観ているような錯覚さえ覚えます。こうやって観ると、ご老体の割にイーストウッドはCGの使い方がびっくりするほど上手い映画作家だといえます。また余計に話しを膨らませないシンプル極まりないストーリーテリングも、尺の短さもあって心地よいです。トム・ハンクスが機長ならどんな状況であっても乗客は助かりそうな安心感がありますが、結論の判っている有名な実話なのでこの撮り方が正解なんですよ。救助に駆け付ける人々の映像に感じる温かい視線も、ハリウッド保守の重鎮であるイーストウッドらしいかと感じました。まあそこは、救助隊が転覆しつつある客船を一時間以上もただ眺めていたどこかの国では、ぜったい撮れない映画だとは言えるでしょう。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-11-24 23:02:25) (良:1票) |
《改行表示》25.《ネタバレ》 個人的にクリント・イーストウッドの作品とはあまり相性が良くなかった自分なので まったく期待していなかったが、良かったですね。 どこまでが事実か脚色かは分からないが全く知らない話ばかり。 機長が雄弁でなければ機長自身の名誉も守られなかった可能性が高く このレベルの調査を調査と言って居るのが事実なら恐ろしい事だが 小難しい専門用語を並べられても眠くなるだけだろうから 見せ方が上手で時間も丁度良く最初から最後まで見入ってしまった。 ただ残念なのは事故調査側があっさり機長の発言を受け入れ逆に賛辞まで贈る所までに 機長側のドラマは描いて居るが調査側のドラマが描かれておらずちょっと拍子抜け。 それで納得するなら機長からの事前説明で納得するだろ・・・と。 またこの映画を見るに当たり知っておいた方がより映画を楽しめるのではないか?と言う事柄は、 アメリカでの飛行機事故は故意では無い限り事実関係の確認を円滑にする為に パイロットや整備士などの個人に対しては刑事・民事共に責任を問われないと言う大原則があり その責任や補償は飛行機会社が負うことになっている。 【デミトリ】さん [DVD(吹替)] 7点(2017-08-12 07:08:49) |
《改行表示》24.いい映画だなあと思ったら、クリント・イーストウッド監督。 なるほどねえ。 短い上映時間の間に、ぎゅっと感動が詰め込まれた作品でした。 【プラネット】さん [インターネット(字幕)] 7点(2017-08-11 21:12:47) |
23.2009年の事故だから、まだ記憶に新しい。あのニュースの後に、こんな事態になっていたとは知らなかった。良いことも悪いことも徹底的に調査、分析して報告する。これはアメリカの伝統みたいなものなのだろう。こんな国と戦争すべきじゃなかったと毎回思う次第なんだけど、本題に戻って、各々がプロフェッショナルとしての自覚を持ち、働く姿はかっこいいなと。乗客の命を救ったという点では機長の判断と腕によるところが殆どすべてではあるが、副機長、管制官、CA、救助を行った人たちまで皆、冷静に自分のすべきをことをした。それを称える機長と、副機長の最後のジョークが素晴らしい。 【リーム555】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-07-02 01:07:14) |