6.《ネタバレ》 萬屋錦之介の代表作といえば、宮本武蔵とコレ。錦之介ほど重要なパーソンはいない。主役だから当然だが、他のキャストが全く想像できない
テレビの子連れ狼などで顔はよく知っていたが、活躍されていた頃はただ怖い人というイメージしかなかった
しかし、自分も齢を重ねて、映像の錦之介よりも年上になった。さすがにもう、怖気づいてはいられない
歌舞伎のようなセリフ回しを、実録っぽさに一家言ある監督が面食らったそうですが、私はなにも、違和感を感じなかった
むしろこのくらいのぶっ飛んだシナリオでは、演技の誇張なくして鑑賞に堪え得るかどうか、疑問である
烏丸少将文麿と、三条大納言実条など、彼らの奇怪な立ち位置は誇張なくして成立しないではないか
主役の錦之介がもし抑えた演技であったなら、監督は彼らにも抑制を強いることになった危惧がある。あくまで素人の勝手な推測に過ぎない戯言であるが
とにかく面白かった。根来衆が隠密の集まりの様に見えたのに、証拠隠滅として討伐されたのは些か早計な、と感じないでもない。隠れるの得意だろ?