1.ミュージカル映画を“食わず嫌いで”敬遠している人は本当に気の毒である。おそらくそういう人は、日本の“舞台ミュージカル”を先に見てしまって嫌になった人が多いのではないか? 申し訳ないけど日本人がやるとカッコ悪いんですよね。本当に質の悪いものが多いんです。話題づくりだろうと思うけど、演技力+歌唱力ゼロのアイドルや中途半端な売れ行きのタレント使いますからね。見ているこちら側が恥ずかしくなってきたりして・・・。特に子役を使うとトンデモ舞台になる公算が非常に高くなる。日本の子役って全体的に見て最悪だと思いませんか? それでお金を取るんだから、阿漕な商売である。
しかし、この作品はそういう心配は全く無しの絢爛豪華なミュージカル映画。プロ魂の有る役者が揃っているし、子役も全然悪くない。ミュージカル作品にしては脚本が深く練られていて、人情モノの心地良さの一方で悲しい人間の性も表現されている。
特にパレードや群衆のシーンなどは圧巻で、感情を盛り上げるのがトテモ上手い。ウンパッパー・ウンパッパー・エブリーワンダー!な映画だった。
ただ、心残りなのはナンシーである。もうチョット何とかならなかったのか? 別に完全無欠のハッピーエンドをいつも期待してる訳ではないのだけれど、この手の作品ですから・・・。可哀想でならない。