《改行表示》38.《ネタバレ》 この手の映画を観るといつも自分に置き換えて観てしまう。正直その場になって観ないとわからないけどやはりネコババするかもしれない。 この映画ではそれを三人で見つけ、さらにハンクの嫁までが仲間に加わってシンプルな計画がより複雑になっていく。四者四様の思惑や欲が絡み合ってどんどん悪い方向へと転がっていく。その中でそれぞれの揺り動く心理状態がドラマをより一層盛り上げており、また、見所になっている。 ラストで刑事が紙幣の番号をメモしてあるとのことから暖炉に札束をなげていくが「これだけの犠牲を出しておいてそれかよ」と驚くと共にしばらく立ち直れない後味の悪いサスペンスでした。 【仁】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-10-19 00:42:42) |
《改行表示》37.《ネタバレ》 シンプルな計画、そのシンプルさを守るために複雑な事象を多々引き起こすという皮肉な物語。人の心理もお金によって微妙にずれていくのが巧みに描かれている。 同じような映画をいくつか観たような気もするが、ある意味「シンプル」なテーマだと思う。 兄の「金持ちになったら、金目当てでもいいから好かれたい...」というような言葉が印象に残った。実は一人だけ冷静に単純な感情を持っていたのかもしれない。 主人公も、最後の殺人(?)によってついに罪の意識が戻り普通の感覚に戻ったのかもしれない。 【simple】さん [地上波(字幕)] 7点(2015-08-02 14:21:39) |
36.《ネタバレ》 自分の身にも起こりかねない物語は数多くありますが、これほど身に迫るものは初めて観ました。ハンクたちは当初、外部にバレることを警戒していたはずなのに、結局は内輪のトラブルでピンチに陥ったのが面白い。普通の逃走劇になるような設定を逆手に取っていますね。典型的な『優しい隣人さん』だったハンクが何回も引き金を引くことになったのは怖い。「あの人がこんなことを!?」と驚くことはよくありますが、僕も貴方も誰でもいつだって彼のようになりえる。人殺しをする自分はすぐ隣にいる。説得力のある映画でした。前半、顔面パンチしたくなるほど観ていてイライラするジェイコブでしたが、映画終盤の彼には泣かされました。 【Y-300】さん [DVD(字幕)] 7点(2015-05-13 21:53:37) |
《改行表示》35.《ネタバレ》 娯楽作品とは言い難い内容ですが、見る人を選ばないとっつきやすさがあります。シンプルな内容だからこそ、ディテールにこだわって非常に質の高い作品に仕上がっている気がします。 はっきり言って、お金をネコババしようが、警察に届けようが、もっと上手いやり方はいくらでもあります。つまり、この作品の何がすごいって、穴のあるストーリーにも関わらず、ハンクをはじめとする登場人物たちの選択が、『本当にそれしかない』と思わせる演出の上手さだと思うんです。 で、そのストーリーなんですが、人間の隠れた負の部分をひっぱり出しちゃっているんで、見ていて決して気分の良いもんじゃないです。 特に、いわゆる『世間からのはぐれ者』であるジェイコブとルー、それに対するハンク夫妻の対比が凄い。人としての道を確実に踏み外していくのは、良き夫、良き妻であるはずのハンク夫妻のほうである事実が怖いですね。世間一般の水準にあてはめた『善人』『真面目』なんてものが、いかに表面的なものかってのを見せつけられます。ジェイコブとルーなんか、お金が手に入ってもそんなに変わらないので、逆に人としてまともに見えます。 ジェイコブの『飛行機なんか見つけなければ良かった』という台詞が切ないです。ラストまで見たときに、冒頭のハンクのナレーションが意味を持ち始めます。欲にかられて失ったものの大きさを実感させられます。 好きなタイプの映画ではないので、この点数が精一杯です。ですが、私個人の好き嫌いを抜きにすれば、単純に映画としての評価は満点だと思います。ハンクたちは失うものばかりでしたが、この作品を観る人は教訓を得られます。 ただ、小説や映画に感情移入しやすい人は注意が必要かもです。鑑賞前は『これはフィクションです。』『これはフィクションです。』『これはフィクションです。』と3回くらいおまじないをかけておいたほうが良いかもしれません。 【たきたて】さん [DVD(字幕)] 7点(2015-04-20 14:16:06) (良:2票) |
34.ネコババという、本当にシンプルな話が、いろいろな人間の心理によって、物語が二転三転するという、良くできた脚本のおかげで楽しめた。細かい点をつつけばいろいろあるのだが、そういう点を気にせずに、素直に見れば、非常に満足いく映画だと思う。 【シネマファン55号】さん [インターネット(字幕)] 7点(2014-08-07 17:56:41) |
33.元々は警察に届けないでほとぼりがさめるのを待つだけの単純な計画だったのに、偶然が重なり思わぬ方向へと進んでいく。殺さなくてもよかった人間まで殺してしまうことになり、最愛の兄までも・・・。よくありがちなストーリーにもかかわらず、しっかりとした構成と巧みな心理劇で良質のものになっている。冒頭の真っ白な雪と真っ黒なカラスも印象的。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 7点(2014-05-05 21:55:44) (良:1票) |
32.《ネタバレ》 やっぱり、肩入れしたくなるのはB・B・ソーントン演じる冴えない兄貴。自分でも負け人生を自覚していて、良心のとがめにふらふら優柔不断で危なっかしいねえ。ああ、こんなのが仲間にいたらうまく行きっこないぞう、と予想できちゃう。その弟夫婦、一見、世間的にはまっとうなこの人たちがかなりの曲者。けっこうな小ずるさを正論で糊塗するハンクも嫌いだけど、欲に遠慮の無い鬼嫁ブリジットが怖い。ことごとく裏目に出る彼女の計画ったら冷血だわー怖いわー。ついにはヨメよりはるかに小心の主人公、札束焼却にて証拠隠滅。しかしヨメとの溝はもはや埋め難く残ったであろう。手に入らなくとも大金とは人生を狂わせるものなのね。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-11-08 00:30:37) (良:1票) |
【noji】さん [DVD(字幕)] 7点(2013-05-04 10:29:14) |
30.《ネタバレ》 『普段は変人扱いされている兄が、普段常識人を振る舞う弟より、人間としてブレず何を尊ぶべきかわかっているー』よくある視点だが各俳優の演技力と細かい脚本で丁寧に構築されていたと思う。が。FBIがニセモノなのは蛇足な気がする。やや白ける。 【reitengo】さん [DVD(字幕)] 7点(2013-02-20 15:00:34) |
29.浅はかな一般人が策を巡らせても、専門家には勝てないということか。主人公の兄のキャラが底辺に生きる人をリアリティーをもって表現されていて、本題とは違うところで色々と考えさせられた。 |
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《改行表示》28.《ネタバレ》 金が絡むと人間の本性が見えてくるって表現は実に的を射てますね。 一つの出来事がきっかけで、今まで見て見ぬ振りしていた問題や隠していた不満、思いがすべて表に出てくる。最後には全てが崩れ、後には妙な爽快感と後悔が残る。自分の体験にもあるなぁ~と思いました。 【ちゃじじ】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-02-19 18:13:04) |
【ないとれいん】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-04-26 00:02:22) (良:1票) |
《改行表示》26.《ネタバレ》 雪原での不条理クライムムービーってことで、ファーゴとちょっと似てます。 大金を前にした4人の人物の行動がアホとしか言いようがなく、最初は首をかしげていたが、ドツボにハマっていく彼らがだんだんと面白くなってきました。 冷静で良識的と思える夫婦が一番アホに見えるのも良いです。 皆、一様に真剣なんだが、シリアスなサスペンスとして観るより、もー何やってんだよー、絶対バレるよーとか、突っ込みながら笑ってみればいいと思います。 しかし、モテない兄貴の人生は余りにも悲しすぎます。 【すべから】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-02-13 17:47:23) |
《改行表示》25.《ネタバレ》 墜落した飛行機に残されていた大金をネコババしようとしたばかりに、次々と災難が降りかかってくる。 観賞し終わって、冒頭一番まともな主人公が一番殺人を犯しているところに、皮肉な運命を感じてしまう。 私は以前、傷害事件に会って、和解金として100万円を目の前に置かれたことがありました。 金なんかで絶対に許さないと心に誓っていた自分ですが、目の前の現金を見た時、無意識に顔がほころんでしまった記憶があります。 「欲」というのは潜在的なものも含まれていて、「罪の意識」を免れようとする気持ちも、現状に立たされないと自分がどういう行動に出るか断言できないのが、私の結論です。交通事故のニュースで「ひき逃げをして、怖くなって逃げた」という供述をよく耳にしますが、なんとなくわかります。 因みにDVDの裏ジャケには、「原作をスティーブン・キングが絶賛!」と書かれていましたが、映画の内容もキング色が見え隠れした仕上がりになっています。 退屈させない娯楽映画です。 【クロエ】さん [DVD(吹替)] 7点(2009-08-27 07:29:10) |
24.《ネタバレ》 ちょっとこれはスゴイ映画ですね~~~~なんの前知識もなく観たのですが、恐ろしい内容でへたなサスペンスものよりかなり「リアル」です。 いやぁぁコレまじで恐ろしい、実際自分が「あの」状況になったら…わかんねぇな…、ワタシ自信がありません(苦笑)人間、金に目がくらむとやっぱりああなってしまうのでしょうか いやいやホント怖いデス 【Kaname】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-05-15 21:00:37) |
23.人間の弱さ、脆さ、儚さを描いた秀作。何もそこまでと突っ込みたくもなるが、実際に起こりうる状況であるだろうことを何の不思議もなく受け入れられる気もする。ただ、1つのストーリーとして扱うには、あまりにも出来すぎな展開ではある。そしてあまりにも残酷であまりにも報われないラストである。それがメッセージでもあるかもしれないし、そうしなければ良心の呵責にさえ苛まれる作品となってしまうのかもしれない。付け加えるなら、ビリーボブの役者魂は今作でもしっかり拝める。 【Andrej】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-09-18 03:07:36) |
22.《ネタバレ》 楽しい作品ではないですが、欲に目がくらんだ人間の変貌ぶりが堪能できます。なかなか良い所に目を付けていると思います。これって嘘を付くとそれを隠すために嘘を付くのと一緒です。飛行機がバレないようにと、人を殺し。殺しがバレないようにと事故死に見せかけ。事故の真相がバレないようにと友達を殺す。善人だった主人公の転げっぷりには驚きましたが。やっぱり、この話が面白いのは、ただ単にお金を拾っただけなのに殺人まで犯してしまうと言う所ですね(しかも身近にありそうな話)。主人公も怖いけど、最後までお金に執着していた奥さんも怖かったです。 【taka-104】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-09-15 00:20:54) (良:1票) |
21.《ネタバレ》 この映画に描かれた人間模様が果たしてリアルなのかリアルでないのか、それすらも普通の日常を暮らしている私たちにはわからないような設定ですが、やけにどこかでありそうな物語なのが面白かったです。スノーモビルの事故に見せかけてしまうところは当然ながら、雪国という設定をうまく生かした展開や演出が秀逸です。夫婦間の諍いで収められてしまったブレント・ブリスコーは可哀想な気がしましたが、似てもいないしあまり釣り合っていない兄弟のようでしっかりお互いを思い合っているビル・パクストンとビリー・ボブ・ソーントンのコンビがよかった気がします。最初は消極的で自他共に認める有識者だったビル・パクストンの言い分が徐々に変わっていく様子が、静かに狂い出す人間像をリアルに表現していて、観ていて少し恐ろしくなりました。それでも結局は札束を隠して得をするような、非道徳的な結末で終えなくて良かったです。ラストに札束を守ることとは別の切り口の山場が用意されていたのも良しです。 【Thankyou】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-01-11 23:33:16) (良:1票) |
20.《ネタバレ》 いやぁ~なかなか面白い切り口で楽しませてもらいました。私もファーゴの後に見ましたが、雪の中と言うのが同じくらいで、計画性や人間性の描き方などは明らかにこちらが上です。自分に置き換えてみると・・・コワイコワイ。やっぱり金は人間を変えてしまいます。情報を検索するのもインターネットでなく、図書館経由なのが時代&重みがあっていいですね。私も8点をつけたいのですが7.99点で小数点以下切捨てと言うことで。 【お好み焼きは広島風】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2006-02-25 12:48:06) |
19.《ネタバレ》 あらここにもマクベス夫人が。ビリーボブソーントンの知的障害者がすごくリアルで、演技とかどうでもいいと思ってる私も殿堂入りさせたくなる。 【パブロン中毒】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2006-01-02 21:36:35) |