52.クリスマスイブに彼女と拝見いたしました。見終わってから、喧嘩しているカップルを発見して一言「あなたには、彼女を無くしてあまりある女がいるのですか?」と呟いてしまった。 一言いえる事は、クリスマスイブに見る映画ではありませんでした。。。 【シネマパラダイス】さん [映画館(字幕)] 7点(2006-12-27 02:03:20) (良:1票)(笑:2票) |
51.この戦争を描いて、右にも左にも流れず、戦争自体の悲惨さは大前提としておきながらも、その中での人の生き様を(それも敵である日本人の生き様を)きちんと描いているのは高く評価したい。 そしてそれを見せるために、「プロジェクトX」的な意味でのエンターテイメントの要素をぎりぎりまで省き、しかしそれでいて、観客が最初から最後まで、それなりに興味を持って見られるような要素も必要最小限に残している、そのバランス感覚が本当に素晴らしい。 たとえば、戦闘中にさしはさまれる、回想シーンのカットバックは、将兵が過去を振り返っているというレベルのリアリティを十分に残しつつ、観客にとっては過度の緊張から一時でも解放されるオアシス的な機能をうまく果たしていて、お涙頂戴的な作り物感を感じさせないのはさすが。 この映画を見る人は、いったんアメリカ軍が上陸したら、その後は悲惨な戦いがずっと続くことを覚悟して見始めるんだろうけれど、映画の前半をまるまる栗林中将の人を食ったようなあっけらかんとした姿でぐっとひきつけ、そこにエンターテイメントの要素を集約しているのが素晴らしい。(エンターテイメント要素のない)戦闘シーンがはじまってから、観客が耐えられるストレスをきちんと計算尽くしているように思われた。 戦闘がはじまってからは、日本軍が圧倒的な物量差の中で、意外な抵抗を見せるということを、作品のエンターテイメント的な要素としてももってこられたのかもしれない。それをやらなかったのは、一つには「敵の」アメリカ軍に感情移入するアメリカ人の観客の反応を意識したからなのかもしれないけれど、結果的には、そうした盛り上がりを排除した結果、この戦争のなかで「とにかく生き延びよう」とするだけだった兵士が、「最後まで戦う」ことを選んだ将官の生き方、価値観に影響されていくというドラマが、よりくっきりと描けるようになったようにも思う。「二度あることは三度ある」という栗林の言葉が特に心に残った。 「ディア・ハンター」や「フルメタル・ジャケット」、「地獄の黙示録」などに比べれば、目を開かされるというような要素はあまりなかったし、「戦場にかける橋」のようなポジティヴな感動もなかったけれど、あの戦争を我慢せずに見られるレベルでフェアに描いていることを高く評価したい。 【小原一馬】さん [地上波(邦画)] 7点(2009-09-03 02:05:18) (良:1票) |
50.《ネタバレ》 今年の8月にやっていた、NHKスペシャル『硫黄島 玉砕戦 ~生還者 61年目の証言~』 を見た時、硫黄島の戦闘のあまりの凄まじさ、悲惨さに衝撃を受けました。 でもこの映画を見終わった時、あまり衝撃を受けませんでした。 この映画は、本当の凄まじさ、悲惨さ、は表現しきれてなかったと思います。 とても良い映画ではありましたが、何か足りませんでした。悲劇さ度合いが小さかった様に思いました。 まず硫黄島という島の特徴もそんなに感じる事もできず、1か月以上の持久戦という長さも感じられませんでした。 飢えや渇きへの苦しみもあまり伝わらず、全滅していく日本軍の様子も淡々と描かれていました。 もっとリアルな物を想像していたので、太平洋戦争の最激戦地であった“硫黄島の戦闘”という題材を活かしきれてなかった様に思ってしまいました。 あと『父親たちの星条旗』を見ていないので、見ないといけないな。と思いました。 この映画だけではアメリカ兵に2万8千人も死傷者がいるようには全く感じられませんでした。 最後に、少し悪い批判をしてしまいましたが、とても良い映画です。若い人達には絶対見て欲しい映画です。 そしてこんなに酷い戦闘なのに「悲劇さ度合いが小さいって思った」って言ってる人がいたな。 って思って頂ければ嬉しいです。あと、ほんとに邦画でした!イーストウッドが監督だよな・・・って思いながら見てました^^; 【アキラ】さん [映画館(字幕)] 7点(2006-12-11 01:46:57) (良:1票) |
【よしふみ】さん [映画館(邦画)] 7点(2006-12-10 21:13:47) (良:1票) |
48.この映画には特に感動はない。見終わった後のすがすがしさもない。映画として人に勧めたいような映画でも正直なかった。ただ、一つ思った。「進めば米兵による死、戻れば反逆罪としての日本兵による死。その板ばさみの中で自決をはかる日本兵達。」教科書でしか知らなかった「戦争」とは違う何かを感じた。 【珈琲時間】さん [映画館(字幕)] 7点(2006-12-10 20:15:34) (良:1票) |
47.イーストウッドらしくないと言えばらしくない映画です。個人的に最近のイーストウッドの映画の好きなところは見た後の色々考えされされる「余韻」なのです。しかし、この映画は直球勝負。それも「ど真ん中」の余計な事は考えず硫黄島で勇敢に戦った兵士のために奉げられた映画です。物の本では硫黄島で捕虜となった日本の兵士がアメリカの収容所で看守に大変な尊敬を持って遇されたとも言います。それだけ、アメリカにとっては硫黄島の戦いは記憶に刻まれる大事件だったのでしょう。一方の日本では当時の大本営が取ったように硫黄島での2万数千名が本土を防衛するために、正に命に変えて戦ったという事実すら忘れ去られている様に思います。確かに原子爆弾や空襲で死んでいった市民への哀悼の念は必要なものです。しかしその数倍もの兵士と言う名の市民が硫黄島だけではなく中国大陸や太平洋の島々で敵弾や飢餓、病気で死んでいった事実もあるのです。だからもう少しだけ帝国陸海軍の兵士たちに「尊敬」を持って欲しいと思うわけです。そのことをアメリカのイーストウッドの映画でしか現すことの出来ていない現状は、少し寂しく思います。あ、映画の評価は栗林中将の人柄をもう少し丁寧に描いて欲しかったのでこの点で。 【クルイベル】さん [映画館(字幕)] 7点(2006-12-10 17:28:13) (良:1票) |
46.見ごたえがある。全体的に淡々としたような印象があったが、それがかえってリアル。しかしこの映画の主演はどう考えてもニノだろうと思った。ケン・ワタナベよりも目立っていたのでは。 【おっちょ】さん [映画館(字幕)] 7点(2006-12-10 16:28:17) (良:1票) |
45.《ネタバレ》 二次大戦太平洋戦線末期の「硫黄島の戦い」を、アメリカおよび日本それぞれの視点から描く硫黄島プロジェクト2部作の2作目で、日本側視点から描いたもの。硫黄島からの手紙という素材を選んだ時点で、泣ける作品になることは、ほぼ約束されており、あとはどんなバランスで料理するかなのですが、人間的感情を持つ日本兵達による美談に大きくシフトした構成になっています。当初、イーストウッドは本作を日本人監督に任せるつもりだったようですが、日本人監督がが同じ内容を撮ってもドメスティックな作品として扱われてしまい、アメリカでの一般上映は難しかろうことを考えると、結果的にイーストウッドがメガホンを取ったのは大正解でした。日本兵たちは、食料としてミミズを食うくらいしかないような極限状態に追い込まれ、一部では集団自害を図るなどに至るのですが、時間経過の描写が薄いため、突飛でクレージーな行動と映ってしまうところが残念。戦争には、狂気の沙汰もあれば、美談もある、その両方を描く意図はわかるのですが、狂気の悪人キャラと美談の善人キャラがあまりにわかりやすく分かれてしまっていて、本来単純じゃないものを描くはずじゃなかったのかと・・・。少し気になりました。この硫黄島プロジェクトの二部作は、プロパガンダを俯瞰しているという立ち位置が重要で、意味があるものとなっていますね。 【camuson】さん [DVD(字幕)] 7点(2024-02-09 17:44:58) |
44.《ネタバレ》 ”星条旗”では兵士を消費するだけという戦争のグロテスクを描いたイーストウッド。”硫黄島”では、あたら若い兵士が死んでゆく。「御国のため」「武士の本懐を遂げるため」。理不尽で非人道的だ。「何故?」と疑問を抱く唯一の若い兵士がパン職人だった二宮。ニノの演技は初めのうちやけに現代的でちょっと浮いているようにも感じた。が、それで丁度良いのかも、という気持ちにだんだんとなった。感性がそもそもあの時代では異分子の彼である。ニノが現代風に「やってらんねえよ」とぼやくたび、そのやり切れなさが今の我々に直に届く。一緒に投降しようとした同志が遺体となって見つかった時、敬意を抱く栗林中将が逝った時、その二度限りの二宮の涙が人として本物のものに感じられるのだ。 激戦地だったかの島での凄惨な描写は全く容赦無くて観ているのは辛かった。でも知っておくべきことだ。米国人イーストウッドの公平な描写は称賛に値する。 【tottoko】さん [DVD(字幕)] 7点(2016-01-08 00:22:08) |
43.中村獅童さんの役が憎たらし過ぎて、、、それだけお上手って事ですよね。意外にもちゃんと日本寄りでも思いも踏まえて作って頂き有り難かった。 【movie海馬】さん [映画館(字幕)] 7点(2014-12-12 22:31:34) |
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42.派手さはないけど、硫黄島の戦いを日本軍側から淡々と描いたいい作品ですね。 米軍にも多大な損害を与えた激戦という印象はなく、一方的に追い詰められていくストーリー展開だったけど、当事者目線のリアルさという意味では忠実な映像化なんでしょうね。 タイトルにもなってる手紙の件はちょっと弱い印象で、どちらかと言えば西郷と清水の友情物語として見た方が感動的ですね。 あと、どうでもいいことだけど、鑑賞環境の選択でちょっと悩んでしまった。 邦画ではないような気がするけど、吹替でもなさそう。 一部のシーンに字幕があったので、なんとなく字幕を選んでみたけど、やっぱりちょっと違うような気もする。 【もとや】さん [地上波(字幕)] 7点(2014-10-08 17:57:45) |
41.イーストウッド監督の作品は敗者やマイノリティーに優しい描写が多いですね。二宮の演技が良かったのは意外でした。内容も良かったです。 【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-08-04 20:10:15) |
40.《ネタバレ》 戦争 何の為に戦い 誰の為に死んでいくのか 重く苦しい内容ですが、これをアメリカ人のクリント・イーストウッドが造ったというのがスゴイ 二宮君はなかなか頑張ってましたね でも中村獅童は結局何だったんだ?? 待ってても戦車来ないと思うけどなぁ;; 今一つ惜しい部分もあるが、日本人しか分かり得ない精神的な部分をうまく表現できていたかと 二部作である父親たちの星条旗も 次に観ようと思ってイマス 【Kaname】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-08-21 08:40:44) |
39.かつての敵国人であるイーストウッドが、戦時下の日本人を変に美化するでも逆に貶めるわけでもなく、極めて中立的に描写することで日本人監督とはまた違った客観的なメンタリティを描きだしている。良い部分も悪い部分も含めて、誰もが愛する人が住む祖国を守るために戦っていたのだという、そんな当たり前のことを思い出させてくれたイーストウッドにただ感謝するばかり。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-07-26 15:48:24) |
38.《ネタバレ》 特別なんてことないなんて思いながら、 よくよく考えればこれアメリカ人が撮ったんだと考えると、凄い。 でも、作品的にどうかといえば評価はやっぱり迷うところ。 栗林中将や西中佐のような柔軟な思考をもった上官って、本当にいたんかいな? とか、今までの日本兵の描かれ方では、なかなか思えないのだけど、 一応、実際に掘り起こされた手紙を元に描かれたストーリーだしなぁ。 でもやっぱり奇麗事を並べたかのようにも見える。どうなんでしょう? もっと勉強して見ないとこの映画の凄さはわからないのかも。 【バニーボーイ】さん [地上波(吹替)] 7点(2011-08-18 22:39:40) |
37.最初は戦争映画ということで、真面目な気持ちで見始めました。ですが見始めた後の少し軽めの雰囲気に、不謹慎ではありますが、フィクションの戦争アクション映画を見ていると気持ちを切り替えました。 個人的には、アクションシーンはとても良かったと思います。映像もきれいでした。また、アクション映像がない場面であっても、爆発音と振動、それから兵士と上官のやりとりで、十分にアクションシーンを演出してくれていました。2時間以上の映画ではありますが、面白かったので長さは感じません。 ただ、欲を言うならば、もう少し陰惨な内容になったとしても、リアリティを追求した映画にするか、いっそ史実をもとにせず、完全フィクションとしてのエンターテイメント映画にするか、どちらかにしてほしかったと思います。見終わったあとに、この映画を面白かったと思ってしまうと、すごい罪悪感に襲われてしまいます。 【たきたて】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-07-13 11:51:33) |
36.製作国アメリカという悔しい思いは残りますが、この戦いを今まで再現することなく放置していた日本映画界に対しても何だかなあという思いが芽生えてしまった事は確かです。その上でなのですが、今後、もしも硫黄島を扱った作品が観れるとしたなら、その後、終戦から4年後に(つまり 1949年まで)この硫黄島に潜伏していたという元日本兵2名の悲しい物語を再現していただきたい。硫黄島戦いの後、4年後ついに米軍に投降したという2名の生き様を知ってみたいし、見てみたい。特に、米軍投降後、最終的には、擂鉢山の火口から400mほど離れた場所から「万歳」と叫びながら飛び降り自殺をしてしまったという岩手県出身の二等兵曹(当時25歳)の無念さやら思いやらを例えば今回の続編という感覚になってしまったとしてでも知ってみたいし、観てみたい。そしてその際には、もちろん当然の如く日本人監督の元に製作していただきたいもんですし、今回のクリントスタッフとは違ったところに着目点を置いて その後の硫黄島を映し出していただい。そんな作品が今後観てみたい。 【3737】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-01-11 21:05:13) |
35.《ネタバレ》 相手は鬼畜米兵だから問答無用で殺せ!と教えられていた日本兵たちが、彼らにも自分たちと同じように祖国があり、故郷があり、家族があり、負けられない理由がある事を知る。そこで戦争が正しいことなのか?と悩んだところに敵国からの一斉射撃が始まる。そして殺し合いをせざるを得なくなる。このシーンにクリント・イーストウッドが伝えたかった全てがあると感じました。言葉を超えた繋がりを容易く引き裂いてしまう戦争の恐ろしさが非常に伝わってきます。 始めの一時間は「この映画、こんなにキャラクターを散りばめて大丈夫か?」と思いましたが、後半に全ての要素をキッチリ回収するのは流石でした。 ただ二宮くんの演技だけが少し不満かな。どうも彼が出てくると話し方が現代らしいせいか画面が「映画だな」という印象になってしまう。役柄のせいでもあるのでしょうが。 【民朗】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-07-21 07:42:04) |
34.いい作品だった。硫黄島戦は「父たちの~」の方で題材になったあの写真は有名だが、歴史の教科書では数行触れるにとどまってる程度だった。栗林大将もアメリカでの知名度が割とあるのに比して、日本では本作品以前はそれほど注目されてなかったという。私も栗林大将のことは知らなかったし、激戦地とか最後の砦とかいっても沖縄戦のように民間人を巻き込んでいないこともあり、あまり興味もなかった。しかし本作を観て、これは語り継がれるべき歴史であることを実感した。硫黄島戦を多くの人に知らしめる、意味のある映画である。「手紙」をテーマにおき、兵士(一兵卒から士官まで)の家庭人たる面を描くことで、優れた反戦映画にもなっている。栗林大将、バロン原という少し日本軍では異質の存在が同時にあの地にあって、絶望的状況の中善戦して最期を遂げたというのは意外史とも言えるのではないか。米国通、騎兵隊出身という共通点からの意気投合は興味深かった(出自の違いから、本当は対立もあったらしいが)。渡辺謙、伊原剛志は適役だったと思う。一兵卒の西郷、あの子はジャニタレだったのか…なるほどね。でも悪くなかった。言葉使いはもう少し気を使って欲しかったが(彼でなく脚本に)、新婚の若き商店主という設定は良かった。ささやかな商売を始めた矢先に憲兵隊に商品や商売道具を持っていかれてしまい、戦争を内心苦々しく思っていた男が徴兵される、実際にそんなようなことだってあったろう。塹壕掘りにうんざりしながら、妻に手紙を綴るキャラには共感がもてた。演技は上手ではないけれど、映画の流れに支障をきたすほど酷い、というわけでもないし。若い世代に観やすい作品にするにも、このキャラ、キャスティングはありと思った。 ただ本作に関し、米国人が日本人の視点で撮ったことでの過大評価はどうかな、と思う。確かに、本作は確かに今までの日本の作品になかった切り口も見られ、優れた映画であることは事実だが、今までの二次大戦を扱った邦画にだって、本作と同等、またはそれ以上の名作は多々ある(愚作もあるけど)。日本軍の非行を描いたものや原爆映画などの「左系」とされる反戦映画にも、軍上層部の煩悶や悲劇を描いて戦争美化との非難もある「右系」とされる反戦映画にも。私は本作を観たからといって、それらを貶める気は起こらない。 【あっかっか】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-05-04 13:59:24) |
33.《ネタバレ》 アメリカ人なのにこんな映画作れるなんて凄い。 【osamurai】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-03-17 10:12:21) |