3.《ネタバレ》 さすがキム・ギドク監督。
前半では少女と老人がほとんど喋ることなく、それなのに二人の気持ちが手に取るように分かる。
その上、登場人物との距離があまりに近く、こちらが息苦しくなるほど。
その表現力には、つくづく感心しています。
観音様(のように見えます)の描かれた船腹に降りる少女のなんと美しいこと。
今もありありと脳裏に浮かびます。
そしてこれは私個人の感想ですが、前半の緊張感が後半でちょっと落ちてしまったのが残念でした。
ヘッドホンによってフツウの子となった少女から、ファンタジーの要素が抜けてしまったせいでしょうか。
この点は好みが分かれると思いました。