ザ・マジックアワーのシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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ザ・マジックアワー

[ザマジックアワー]
The Magic Hour
2008年上映時間:136分
平均点:6.70 / 10(Review 174人) (点数分布表示)
公開開始日(2008-06-07)
ドラマコメディヤクザ・マフィア
新規登録(2008-01-07)【カラバ侯爵】さん
タイトル情報更新(2021-03-30)【イニシャルK】さん
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監督三谷幸喜
助監督片島章三
演出山田一善(アクションコーディネーター)
キャスト佐藤浩市(男優)村田大樹(だまされる男・売れない役者)
妻夫木聡(男優)備後登(だます男・クラブ「赤い靴」支配人)
深津絵里(女優)高千穂マリ(惑わす女・天塩の愛人)
綾瀬はるか(女優)鹿間夏子(尽くす女・クラブ「赤い靴」事務員)
西田敏行(男優)天塩幸之助(牛耳る男・天塩商会社長)
小日向文世(男優)長谷川謙十郎(振り回される男・村田のマネージャー)
寺島進(男優)黒川裕美(怖い男・天塩商会代貸し)
戸田恵子(女優)マダム蘭子(厚化粧の女・港ホテル女主人)
伊吹吾郎(男優)鹿間隆(動じない男・クラブ「赤い靴」バーテンダー)
浅野和之(男優)清水医師(港ホテル滞在客)
香川照之(男優)江洞潤(のし上がる男・江洞商会会長)
甲本雅裕(男優)太田垣直角(黒川の手下)
近藤芳正(男優)今野貴之介(CMディレクター)
梅野泰靖(男優)市長
小野武彦(男優)警察署長
梶原善(男優)西さん(ベテラン特機部)
榎木兵衛(男優)なべさん(弾着の名人)
阿南健治(男優)野島(操演担当)
市川崑(男優)映画監督(「黒い101人の女」監督)
中井貴一(男優)磐田とおる(スターな男・「黒い101人の女」主演)
天海祐希(女優)喪服の女(「黒い101人の女」正妻役)
山本耕史(男優)助監督(「黒い101人の女」セカンド助監督)
谷原章介(男優)ニコ(「暗黒街の用心棒」主演・殺し屋役(若き日の高瀬允))
鈴木京香(女優)小夜子(モノクロの女・「暗黒街の用心棒」ニコの恋人役)
寺脇康文(男優)ワンチャイ・バンダラビカル(「暗黒街の用心棒」タイ人革命家役)
唐沢寿明(男優)ゆべし(「実録・無法地帯」主演)
柳沢真一(男優)高瀬允(かつての映画スター)
市川亀治郎(二代目)(男優)カメ(時代劇スター)
香取慎吾(男優)只野憲二
奥田達士(男優)医者
天田益男(男優)ゆべしの取り巻き
迫田孝也(男優)AD
脚本三谷幸喜
音楽荻野清子
作詞三谷幸喜「I'm Forever Blowing Bubbles」(訳詞)
編曲荻野清子「I'm Forever Blowing Bubbles」
主題歌深津絵里高千穂マリ「I'm Forever Blowing Bubbles」
撮影山本英夫〔撮影〕
製作亀山千広
島谷能成
東宝
フジテレビ
企画清水賢治
市川南〔製作〕
プロデューサー石原隆〔製作〕(エクゼクティブ・プロデューサー)
配給東宝
特殊メイク江川悦子
特撮大屋哲男(VFXプロデューサー)
納富貴久男(ガンエフェクト)
IMAGICA(VFX)
作画橋爪謙始(画コンテ)
美術種田陽平
編集上野聡一
録音西尾昇(デジタル光学録音)(光学録音アドバイザー)
照明小野晃
その他市川崑(献辞)
あらすじ
映画のセットのような街・守加護(すかご)。街を牛耳るボス(西田敏行)の愛人・マリ(深津絵里)に手を出したクラブ支配人・備後(妻夫木聡)は、ボスの探している伝説の殺し屋・デラ富樫を見つけなければ、命がない。備後は、クラブの事務員(綾瀬はるか)とバーテン(伊吹吾郎)の助けを借り、無名の役者・村田(佐藤浩市)を映画の撮影だと騙して、デラ富樫に仕立て上げるのだが…。
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41.《ネタバレ》  港町・守加護(すかご)。ボスの愛人に手を出してしまった手下の備後は、命を助けてもらう代償に、伝説の殺し屋デラ富樫を5日間で探し出すことを約束させられる。だが期日迫るも見つからず、取った苦肉の策とは、無名の俳優を殺し屋に仕立てあげることだった・・という話。

 「ラヂオの時間」「みんなのいえ」「THE 有頂天ホテル」に続く三谷幸喜の作品はマフィアもの。といってもコメディ路線は外しませんw
スタジオいっぱいにややメルヘンともシュールとも言えるようなセットを組んで、舞台劇風な絵と物語。妻夫木くんがマフィアの一員てゆーのはややムリな設定かと思うけど、真の主人公は佐藤浩市演じる無名の俳優です。
 最初は妻夫木演じる備後が間男として逃げるシーンから。半ば強引な展開で無名な役者を騙し連れ出しマフィアのボスに面会させる。ここからが真の笑いの始まり。あのシリアス路線の佐藤浩市が今までのイメージを壊し大変身、いい意味で違う側面を見せてくれる。コメディ俳優でもイケるのでは?という弾けぶりですw 何といっても、ナイフ舐めと顔剥がし・・涙こぼれ出ました^^

 ただ発端となっている殺し屋のエピソードは最後に締めてくれるわけですが、既にどーでもいい話になっており、佐藤浩市が役に成りきる可笑しさを円の中心にして、その他のシーンはややテンション低く、脇役がより以上に脇役な印象が拭えませんでしたね^^; とはいえ、いつものようにチョイ役レベルにも著名俳優が多数出演、古きに郷愁帯びるような劇中白黒映画、往年の俳優を出したり、映画制作の裏方・裏側を随所に見せてくれるようなシーンなど、なかなか見所は多いです。

 今や舞台挨拶がテンプレートな宣伝文句を並べるだけで、生顔を並べれば満足でしょ?みたいなイベントに成り下がっている中、三谷監督は佐藤浩市と共に“Wコーちゃん”と称し、漫才並みの掛け合いやテーマ曲の生演奏など、マルチなタレントぶりを見せてくれる。実に貴重な映画人ですね^^
尻軽娘♪さん [試写会(邦画)] 7点(2008-05-30 23:49:35)(良:2票)
40.《ネタバレ》 妻夫木聡さんと深津絵里さんのコンビ、映画『悪人』のあとにこの作品を観たせいか、よりキビシー状況に笑っちゃいました。
三谷監督お得意のスレ違いコメディ、劇中劇の様相とマフィアもののシチュエーションをうまく取り込み、緻密な脚本で綱渡り的な面白さを演出していましたね。
絵に描いたようにフリ回される男に佐藤浩市さん、サイコーでした。ナイフ使い(舌使い)なんて爆笑ですよ。
スレ違いコメディなだけに、もっと展開がわかりづらくなるかなぁと思いましたが、意外とすんなり観てられて楽しかったです。
ただ若干長かったかなぁ。
ざっくりですが佐藤浩市さんにネタバレするまでの時間が約一時間半、フツーのコメディ作品なら上映終了の時間です。
コメディ作品にとって長い(観客に長いと感じさせることは)のは結構大きなハンデキャップになっちゃいます。
まぁ家で観たのでそこまでストレスは感じませんでしたが、映画館だと腰が痛くなったりトイレの心配したりと集中を欠きますからね。
端役を減らしたり無名な人にする事で、もっと本編が凝縮されてより面白い作品になったんじゃないかと思うと、チョッピリ残念でした。
ろにまささん [CS・衛星(邦画)] 7点(2013-04-02 08:30:43)(良:1票)
39.《ネタバレ》 三谷幸喜監督作品では「ラジオの時間」以降、久しぶりに楽しめた。映画の中で映画を撮るという試みとその雰囲気作り、この映画は雰囲気を楽しむ映画と思って見れば良いぐらいにとにかく映画を撮るということと、映画の雰囲気、色んな映画のパロディ、あれはあの映画のパロディなのか?あれはあの映画に対するオマージュなのか?というような感じで観れば楽しめる。まあ、長いと言えば嘘になるし、もっとテンポよく撮って欲しいという不満もあるがこの映画に対する三谷幸喜監督の思いや市川崑監督の「カット!」の一言を見せてくれたことで市川崑監督作品ファンである私としては何だか嬉しく思えてきて見て良かった。三谷幸喜監督は間違いなく沢山の映画を見ていることが改めて解る一本でもある。
青観さん [DVD(邦画)] 7点(2011-10-23 18:42:32)(良:1票)
38.三谷幸喜監督の前作「THE 有頂天ホテル」を劇場で見た時すごく面白かったのだが、後になってDVDやテレビで見返すとそれほどでもなかったので、最初からDVDで見る本作にはあまり期待してなかったのだが、そこそこ面白かった。でも、売れない俳優を偽者に仕立て上げるという設定が「合言葉は勇気」の使い回しのようでややネタ切れかなと感じたのは残念。ボス(西田敏行)のいる部屋が「ゴッド・ファーザー」のドンのいる部屋を明らかに意識した作り(でも、西田敏行はマーロン・ブランドのようにはいかないよなあ、やっぱり。)だったり、伊吹吾郎がバーテンを務めるバーの名前が「赤い靴」だったりするのは笑えるし、深津絵里に名前をたずねたあとの佐藤浩市のセリフに大笑いしてしまった。(少しマニアックかもしれないが。)ほかにも、劇中劇映画に登場する鈴木京香の劇中での役名が小夜子というのも「犬神家の一族」の小夜子(川口晶、奥菜恵)を意識してるようでなんか笑える。「犬神家の一族」といえばやはりこの人の事を書かなければいけない。リメイク版に三谷監督が出演している関係からか、本作には劇中劇映画「黒い101人の女」(「黒い十人の女」)の監督の役で市川崑監督が出演。「ヨーイ、スタート」のかけ声とともに撮影が始まるのだが、これが市川監督にとって最後の「ヨーイ、スタート」なのかと思うとやっぱり何か感慨深いものがあるし、ああ、これが映画監督 市川崑の最後の姿なのかと思うと少し辛くもある。また、市川監督が撮っている映画の主演俳優役が中井貴一というのも、実際に市川監督の後期作品の常連だっただけに、それを意識したキャスティングなのかもしれないが、これもなにか感慨深い。そういえば、鈴木京香もテレビドラマが中心だったが、市川作品に数回出ているなあとそんなことも思ってしまった。全体としては6点くらいが妥当かなあと思う映画なんだけど、市川監督の関わった最後の映画ということで少し甘めに7点。
イニシャルKさん [DVD(邦画)] 7点(2010-07-25 11:56:04)(良:1票)
37.《ネタバレ》 【コメディパート】町の名が守加護(シカゴ?)。町の入口の塑像がドナルドダックもどき。わざと映画のセットっぽい建物で、それを映画内でフォローしている。ビンゴ(妻夫木)がダサイ下着。ヤクザなのに妙に昔のマフィア風。リーゼント、鳥打帽、セメント詰め、大げさな機関銃など。キャバレーの名が「赤い靴」。映画中映画が「黒い101人の女」(本当は「黒い10人の女」)で、本物の市川崑が登場。人気俳優の名前が「ゆべし」「亀」。ホテルの女主人が変すぎ。化粧が濃く、妙に姉御肌で、髪型と服装がすぐに変わる。サービスは最低で、役者にサインを大量にねだる。小さな醤油瓶が倒れ、その容積の何倍もの醤油が流れる。マリが弾き語りの札をせこく盗む。村田(佐藤浩市)が休憩中にたばこではなく飴をなめる。ボスと中ボスが最後まで芝居に気づかない。【感動パート】売れない役者が一連の騒動を通じて、映画を愛する役者としての自分の原点を再確認し、再出発を決意。自己中心的でころころ心変わりする女マリが、本気で人を愛することを覚える。「死ぬのは怖くない。怖いのは誇りを失ったまま生き続けることだ」「マジックアワーを逃したときの対処法は明日を待つこと」「スクリーンの中の私が堂々と見えるのはスタッフのおかげ」「次のマジックアワーを待っている。この歳になってもいまだに」「俺に会いたかったら映画館に来な」など名言あり。【感想】良く練られた脚本。笑える。小ネタが多いので得した気分になる。メインの役者の演技はうまい。二段落ちのラストはお見事。意外な人物が本物ベラ。「ありえない」ところはあるが、コメディなのでスルー。監督もきっと計算済み。マジックアワーは人生の黄金期の象徴でもある。それをまだ見つけられない無名の役者。無名故に嘘映画の主役に抜擢される悲哀。生き生きと演じる様子は笑えるが、後で思うとせつない。ラッシュを見て引退を決意。尊敬する先輩役者との邂逅で自分を再発見。芝居が不完全燃焼だったので引退を撤回。この感動パートがやや弱い。ここで泣けるのなら名作となった。マリのキャラは最後まで薄っぺら。「ベラ富樫」の由来はドラキュラ俳優「ベラ・ルゴシ」と「LAコンフィデンシャル」の謎の殺し屋「ロロ・トマシ」から。銃をドンパチ撃ちながら誰も死なない。どこまでも人を食ってる。こんな監督他に見当たらない。著名俳優が大勢友情出演するのは人柄なのでしょうね。
よしのぶさん [DVD(邦画)] 7点(2010-06-19 20:29:21)(良:1票)
36.《ネタバレ》 パラレルワールドを楽しめない人にはまったくついていけないかも。
雰囲気自体が日本映画として異質だから。かなり舞台でしか今までやらなかったような雰囲気。
日本のお話なのに、ヤクザがマフィアチックだったり、町並みも古いヨーロッパ風だったり、おおよそ映像に具現化しても、どうなんだろう?という雰囲気。
こういうのって、平気でジャンバルジャンを日本人が演じてしまう舞台人にしかない発想なのかもなぁ。
でも、シナリオの造り方は日本屈指の構造なんだよ。少なくとも「有頂天ホテル」よりは、映画としてというか、かなり話に引き込まれた。「ラヂオの時間」ほど引き込まれはしなかったけど。
落語に似た世界かも。
映画じゃないとバレてから話がだれてしまったのは、それだけ佐藤浩市さんの演技が素晴らしかったからだと思う。

「これ、ひょっとして映画じゃねぇな」

この映画を楽しめた人には、このシーンが最高の見せ場だったし、
この映画を楽しめなかった人に向けられたメッセージなのかもしれない。


バニーボーイさん [地上波(邦画)] 7点(2009-10-06 08:17:20)(良:1票)
35.《ネタバレ》 佐藤『男の真ん中でいたいじゃないか』浩市から、巧まざるコメディセンスを引き出した三谷監督の手腕をとにかく評価すべき。弾けまくりの佐藤浩市が牽引力となって他の出演者の皆さんも、普段以上の実力を出しているって印象です。ラストのクレジットで先日亡くなられた市川崑監督に敬意を表する旨が出ましたが、ビリー・ワイルダー監督についても何か一言欲しかったかなあ・・・。だってあの街のセットといいギャング絡みのプロットといい、「あなただけ今晩は」や「お熱いのがお好き」へのオマージュというか、いいとこどりみたいな部分もあるし。一番のキメ台詞「人生のマジックアワー~」云々以降の展開はもっとコンパクトにまとめられたはず。佐藤浩市が親分=西田敏行の前でナイフ使って大袈裟に見得を切るたんびに、ゆっさゆっさ揺れる髪の毛の量がすごいな~て思いながらみてました。あれがカロヤン効果なん?もうとっくに40過ぎてるっちゅうに、あの髪のツヤやら量やらって凄くないか?え?笑うべき箇所で俺変なトコばっか注目してる?あ、ちなみに自分はまだ髪は大丈夫です。ただ最近腰がなくなってきたのをちょっと気にしてるだけ(汗)老若男女が楽しめるウェルメイドな邦画を作る第一人者という事で、三谷監督の存在は今や貴重だと思います。
放浪紳士チャーリーさん [映画館(邦画)] 7点(2008-08-01 14:25:59)(良:1票)
34.三谷幸喜が、「映画」そのものをパロディー化した「映画」を作った。
それは、今の日本を代表する喜劇作家が、辿り着いた一つの到達点かもしれない。

前作「THE 有頂天ホテル」ほどの娯楽映画としての煌めきはないが、それ以上に、「映画」そのものに対するあらゆる憧れと愛に溢れた映画だと思う。

ひたすらに銀幕での成功を夢見る売れない映画俳優を、今や日本映画界のトップ俳優と言っても決して過言ではない佐藤浩市が演じるという“面白さ”。
そしてその映画俳優の滑稽な様を、絶妙に演じて見せた佐藤浩市と、それを引き出した三谷幸喜。
この俳優と監督のコラボレーションの成功が、そのままこの映画の成功だと思う。

喜劇を、ただ喜劇で終わらせないことが、三谷幸喜という作家が優れた部分で、この映画の核心も、そういう要素が溢れる。

売れない映画俳優が、ギャングの抗争に巻き込まれ、騙されたままひたすらに演じ続ける。
そこには、作り込まれた笑いのエッセンスと共に、どこまでも自分の夢を真っすぐに追い求める不器用な男の愛すべき姿が表われる。

映画が好きな人、夢を追い求める人、または追い求めたことがある人にとって、その姿には、特に胸を締め付ける程の感慨深さが残る。

良い映画だったと思う。

鉄腕麗人さん [映画館(邦画)] 7点(2008-06-10 00:34:49)(良:1票)
33.《ネタバレ》 誰だって主役としてスポットライトを浴びたいだろうし、同じ立つなら大きなステージに立ちたい。それは俳優の世界に限らず、どの世界でも同じだ。
だけれども、そんな立場で活躍出来るのは本当にホンの一部。脇役ならまだマシな部類で、通行人やらスタント程度のポジションが関の山。僕らを含めた殆どの人がそんなところだろう。
そんな自分を「駄目だ」と言ってしまうのは簡単だけど、ひたすらに上を目指し、何かに一心不乱に打ち込む事は決して無駄にはならない。そしてその姿は、大抵美しく生き生きとしているものだ。
残念ながら自分では余り気付かないのだが。
劇中で佐藤浩市扮する村田大樹が、偶然に“ラッシュ”を見ることにより、「それ」に気付くシーン、これが良かった。
過剰な演出をする訳でもなく、ただ表情のアップだけで描ききったこのシーンは、円熟の演技を見せた佐藤氏の好演と相まって劇中人物への共感と静かな感動を与え、笑うだけの「喜劇」に絶妙のスパイスを加えていたように思う。
劇中における“マジックアワー”とは、「光り輝く時。いつかはきっと私(あなた)にも」的な語られ方をしているが、「マジックアワー = 一番美しく輝く瞬間」だとすれば、村田大樹は「ラッシュ」を見た時点で“マジックアワー”の一つが実はもう訪れていたと気付いたとも言える。
「美しく輝く」とは何も頂点を極めることばかりでは無い筈だ、と。  
人に対する温かさや優しさを、分厚い“笑い”でグルグル巻きにする「三谷マジック」は今回も健在でした。次回作が今から楽しみです。
よねQさん [映画館(邦画)] 7点(2008-06-09 18:34:41)(良:1票)
32.《ネタバレ》 相手を脅すと見せかけて実は全部演技、みたいな話はいくらでもあって、それを真裏から見たらどうなるか?がこの作品の出発点なんですよね。その力点が統一されているので、拡散しそうになっても踏みとどまって最後まで一気に見せ切ってしまうのです。ただ、もう少し整理して凝縮することはできたと思います。とりあえず、深津絵里はむしろ最初と最後だけ登場、くらいでちょうどよかったのではないでしょうか。
Oliasさん [CS・衛星(邦画)] 7点(2015-02-12 21:10:38)
31.設定も凝ってるし、かなり面白いと思う。好感が持てる映画。
でもちょっと冗長な感じがするし、泣ける感じは全く無いので、軽く観るのに向いている。
simpleさん [CS・衛星(邦画)] 7点(2015-02-01 23:42:58)
30.《ネタバレ》 三谷幸喜得意のすれ違いと勘違いが巻き起こすコメディ。
暴力団のボスの愛人に手を出した備後が、苦し紛れの嘘で売れない役者を伝説の殺し屋に仕立て上げる。
役者がその企みを知らずにあくまで映画の役だと思っての殺し屋ぶりが間抜けで滑稽。
愛人役の深津絵里が魅力的だが、あんなに嫌って逃げていたボスのもとに戻って一件落着となるのは、オチがちょっと甘いような印象。
それでも、緻密に練られたストーリーに、観終わって映画の楽しさを噛みしめる。
一日で最高に素晴らしい瞬間であるマジックアワーを逃したときの一番の方法は、明日を待つということ。
人生をあきらめずに生きていこうとするメッセージが、タイトルにもこめられていた。
飛鳥さん [DVD(邦画)] 7点(2013-06-15 23:50:50)
29.アンジャッシュのコントが豪華俳優陣によって映画化されたような感覚でとても面白かった。三谷幸喜監督といえばどうしても舞台の人という印象が強かったけど、本作は三谷監督の映画愛を強く感じられる作品。洋画中心にオマージュもかなり入っているようだ。よって街並みは洋風のセット。しかし、俳優陣はそのセットにもよく馴染んでいて、違和感が無いのは凄いと思う。毎度思うことだけど、三谷監督は羨ましいくらいに楽しい面子を揃えるな~。三谷組アッパレだ。
リーム555さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2013-02-09 23:01:11)
28.導入部が長いのがちょっと難点ですが、デラ富樫がボスに会うあたりからは、かなり笑えていい感じです。後半は泣けるシーンもあり、なかなか見応えがあります。
コウモリさん [DVD(邦画)] 7点(2012-07-03 22:18:39)
27.おなじみのドタバタモンで面白く飽きずに観れる。変に道徳観を入れないスッキリしたミニマムな後味がこの監督の隠し味なんだろう。
afoijwさん [DVD(邦画)] 7点(2012-01-15 02:37:08)
26. 前半から中盤にかけては、テンポもあり、笑いどころもあり、楽しめました。後半も楽しかったのですが、内容がというより、ここまでくるとどう終わらせるのか、その結末が気になって最後まで飽きずに見れたというイメージ。で、あ、それで終わり?ってのが正直な感想です。正直ラストは物足りなかったですね。いろいろな意味で。ただ中盤まではかなり面白いし(特に気付くまでは)後半も物足りなさはあるものの十分楽しめたので、映画としては良かったと思います。
たきたてさん [DVD(字幕)] 7点(2011-12-06 03:31:23)
25.佐藤浩市と西田敏行が初対面の時の勘違いコントが一番の見所だったかな。ナイフを舐めるシーンは笑えました。
真尋さん [地上波(邦画)] 7点(2010-01-04 03:35:49)
24.三谷作品で久しぶりに面白いと思った。妻夫木の役だけちょっと違和感があったけど。西田敏行は抑えたいい演技でした。
nojiさん [地上波(邦画)] 7点(2009-11-27 12:42:18)
23.素直に面白かった。
欲を言えば、泣かせるシーンをもう少し短めにしてくれるとテンポよく見れる気がする。
misoさん [DVD(邦画)] 7点(2009-10-26 21:25:37)
22.深津絵里のかわいさはなんなの?あ~もうっ!あ、ほのぼの観れるいい映画でした。楽しかったです。
bokugatobuさん [地上波(邦画)] 7点(2009-10-06 02:00:39)
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【点数情報】

Review人数 174人
平均点数 6.70点
000.00%
100.00%
231.72%
395.17%
474.02%
5169.20%
63922.41%
74123.56%
83419.54%
91910.92%
1063.45%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 6.90点 Review22人
2 ストーリー評価 7.00点 Review28人
3 鑑賞後の後味 7.85点 Review28人
4 音楽評価 6.64点 Review25人
5 感泣評価 5.40点 Review20人
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