13.後半、吉岡秀隆がクリーニング工場で勤め出してからのあたりが、山田監督お得意のところだ。無力感に負けそうになる青年。その前に発表会があって、心が広がり出してきたところでドンと世間が立ちふさがってくる。大きなしくじりをさせるわけでなく、些細な描写を重ねて、「もっと馬鹿だったほうが幸せだなあ」という言葉に至る、ここらへんがいい。“厄介もの”でも“無垢な天使”でもない、一人の人間としてのタカシが見えてくる。冒頭とラストに風船を配して、山場に気球を持ってくる。イージーではあるけど、そのイージーな“夢のような”気球が、現実の厳しさを際立たせた。ホテルで働く先輩が「我慢しなきゃ」を繰り返す。それが我慢を強いるものの存在を、また逆方向から際立たせる。あからさまな差別や偏見の描写をせずに、しかし親身になって他人のことをおもんぱかる暇のない“世間”を浮かび上がらせていく手際は、やはりうまいと思う。でも卒業式で先生たちが泣くのはよくない、少なくとも生徒たちの前では泣かないでいてほしい。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 7点(2009-05-22 12:06:46) (良:1票) |
12.《ネタバレ》 神戸さん、なかなかに強力でしたね。 でも全然大袈裟じゃないですよね。 うちの中学には養護学級のクラスがありましたが、思春期の自分たちは、なんだか無関心でした。 いま思えば、もっといろんな価値観に触れるチャンスだったと思うのですが。 まぁなかなかそんな甘っちょろいもんじゃないですね。 ただ身近に存在を感じられたのは、すごく良かったと思う。 この映画を観た人なら、今後実際に彼らに会ったときに寛容というか、多少慣れとくことができると思います。 それだけで、無用なトラブルを起こさなくて済むでしょう。 勃起した!で泣き笑いするとは思わなかったけど(笑) 【ろにまさ】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2021-11-13 00:13:52) |
11.《ネタバレ》 いやー、何かいろいろと考えさせられた映画だなぁ、そして役者さんたちの迫真の演技にびっくり致しました。なかなか世間的に表面に出てきにくい養護学校を舞台にした本作は、山田洋次監督の描く「人情」を別のアプローチで描き、教師とは何か、教育のありかたとは何なのか、を示した素晴らしい映画ですね。西田さんやいしださんも良かったけど、新人教師役の永瀬さんがとてもいい感じでした。 ※作中に懐かしいお顔を発見しました、雪原で二人が途方に暮れているときに声を掛け、気球に乗せくれた女性演じる山村レイコさんです。80年代終り頃から国際ラリーにバイクで参加され、日本の女性ライダーとして先駆け的な存在(個人的に)であった方です。当時よくオートバイ雑誌等に見ることが多かった人だったなぁ…。ちょっと懐かしい思い出でゴザイマシタ 【Kaname】さん [DVD(邦画)] 7点(2015-03-22 21:22:37) |
10.《ネタバレ》 ○学校シリーズとはいえ、前作とは色々と違う作品。西田敏行のキャラはあんまり変わっていないが。○養護学校という一括りにより更に悩む吉岡秀隆の姿は忘れられない。 【TOSHI】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2014-08-23 11:26:51) |
9.今回は二度目だと思うが、内容をすっかり忘れていた。養護学校と関わっていた自分としては、感慨ひとしお。役者さんのすばらしい演技はもとより、先生サイドの思いも共感でき、良かったかなと思う。 【min】さん [DVD(邦画)] 7点(2013-06-04 23:08:05) |
8.夜間中学校から養護学校に変わっても精神は同じ、良い教師は生徒から学び、学んだものを生徒に返し高めていく。前回の映画以上に、胸に刺さることばの数々、多少説教じみてはいるが大事なことばばかりである。 映画の役者さんに混じって、養護学校の生徒や先生も多数出演しているのに驚き。驚きといえば、最初見たときは西田敏行さんの娘さんを誰が演じていたのかまったくわからなかった。この映画を見て一番大切なことは、偏見や差別をしないことだと思う。 【ESPERANZA】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2011-08-22 18:41:20) |
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7.寅さんシリーズとは違って、毎回テーマが変わる学校シリーズ。だけど、この「学校がテーマ」という制約の中で、これだけ“おもしろい”作品を作ってしまうのは、やはりすごいと思う。さすが、フーテン男で48作撮ってしまう山田監督ならでは。制約があるほど燃えるタイプなのではなかろうか(笑)。ファンタジー色の強い後半の展開など、第1作と雰囲気を変えてきて、よくこんなストーリー思いつくなあ、と、ひたすら感心する。ただ、やはり難しいテーマだと思う。そして、その難しさに対して、この、寅さん映画と大差の無いマンネリズム的なマトメ方は、やはり釣り合わない(娯楽色が勝ち過ぎ)。頂点とともに限界を露呈しているのが、例えばこの映画だと思う。 【鱗歌】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2009-07-20 12:46:35) |
【ゆきむら】さん 7点(2004-06-25 03:53:23) |
【流月】さん 7点(2004-03-17 03:16:07) |
4.私が中学生の頃に観たっけね。1作目観てないから何とも言えないけど、素直に感動した。 |
3. 西田敏行ってあんまりにも出っ張って来るから苦手でこれも導入は苦手だったんですが、物語はシリアスでしかも明るい感じで良かったです。 西田敏行もまぁそこまで鬱陶しくはないし、障害者の描き方も好感が持てました。気球のシーンは賛否両論あると思いますがそんなに嫌らしくはなかったなぁ、と。 時間があったらオススメです。 【ぽぽ.net】さん 7点(2003-09-23 23:37:13) |
2.シリーズの中でいちばん好き。トンガってない永瀬正敏は今見ると結構新鮮かも。冒頭に出てくる西田敏行の娘、な~んか見たことある顔…と思ってたら、今をときめく「あゆ」こと浜崎あゆみでした。声が普通なので最初気づかなかった。 【愚物】さん 7点(2003-01-25 23:55:16) |
1.良かったと思うんだけどなー。かなり前に見たんだけど覚えてるし。貴重ですよ。つい最近見たのに忘れてるやつなんて山ほど(ちょいオーバー)ありますから。 【アイアム琳子】さん 7点(2002-05-26 18:00:37) |