1.《ネタバレ》 思ったほど悪くない、と言うか良かったですよ。同時期に公開されている秋葉原から売り出しているアイドル主演の映画に比べたら遥かに良いです。ハリウッド映画でワーキングガールを主題に取り上げた映画の構成を上手く利用しているという点で、楽しく見られるような仕組みにはなっているんだよね。役者としても北川景子と向井理がしっかりした演技をしているからこの二人だけを見てても楽しめるし、デートムービーとしては最適かな、と思います。まぁ、問題が無い訳ではなく、元が少女漫画なので、やたらと衣装が派手なのはわかるし、そのテイストを全面に出すというのも悪く無いと思うのだけど、少女漫画の悪い所をそのまま映画に持ち込んでしまうのはちょっと戴けないかな、という思いもあります。例えばジョージの乗るオープンスポーツの外車という事で、ジャガーを出しているけど、ジャガーの左ハンドル仕様を出す必然性が全く無いし、ついでに言うと、ジャガーに乗る人が何であのファッションなのかと思うほどのコーディネートのミスマッチ感があります。これは少女漫画が原作だし、日本だからこういう無粋な言い方自体が本来は駄目だと思うけど、男性目線で見てしまうとちょっと違うかな、と。
それとこれは役者の責任では無いのだけど、役者の演技の前後関係が繋がらない部分が結構見えました。見ると、役者はちゃんとオーダーをこなしているようにしか見えないから、やっぱりこれは監督の演技の付け方の出来の悪さだったり、編集の問題だったりするんだろうね。最後に、これは映画とはちょっと違う話ですが、矢沢あいの漫画自体が画に動きをあまり感じないからかも知れませんけど、映像化したときに動くと変な違和感を感じますね。この辺はやっぱり少女漫画特有の美的感覚を動画として表現しにくいという事なのかな?