9.《ネタバレ》 前々から観たいと思っていたタイトルを、待ちに待って大晦日に観賞。
この手のオムニバス形式の映画だと、観賞後には「どのエピソードが一番好きだった?」という話題で盛り上がりたくなるものですが、自分としては「仕事を辞めた女性と、メッセンジャーの男性」の話がお気に入りでしたね。
年明けを目前として「今年の誓いリスト」を次々に達成していく様が痛快であり、ベタな表現ですが「これ一本で映画にしても良かったな」と思えたくらいです。
「ハイスクール・ミュージカル」などで、ティーンズの印象が強いザック・エフロンが、髭を生やして働く若者を演じているのも初々しくて良かったし「私、貴方の二倍の歳よ?」なんて言っちゃうミシェル・ファイファーも、実にキュート。
豪華キャストの中でも、この二人が特に光っているように感じられました。
その他のエピソードとしては「新年最初の赤ちゃん」と「エレベーターに閉じ込められた男女」が印象的。
前者にて「新年最初の出産を迎えた夫婦に贈られる賞金」を巡り、争っていた二組の夫婦が、出産後には和解し、片方がもう片方に賞金を譲る形で決着を付ける辺りなんて、とても良かったです。
後者に関しても、男女のロマンスとしては、一番綺麗に纏まっていた気がしますね。
男性が女性を追い掛け「忘れ物」と言ってキスをするシーンなんて、観ていて照れ臭い気持ちになるけど、ベタで王道な魅力がある。
他にも、様々な形で複数のカップルが結ばれており、誰もが幸せになるか、あるいは「悲しみを乗り越えて、一歩前進する」という結末を迎えており、非常に後味爽やかな作りなのも、嬉しい限り。
・年明けのカウントダウンが主題となっているのに、時間経過が分かり難い。
・個々のエピソードの繋がりが弱く、複数の流れが一つの大きな結末に収束していく快感は得られない。
・ラストのNG集は、無くても良かったかも?
なんて具合に、気になる点も幾つかありましたが、作品全体を包む優しい雰囲気を思えば(まぁ、良いか……)と、笑って受け流したくなりますね。
大晦日というベストな環境で観られたゆえかも知れませんが、満足度は高めの一品でした。
……それと、自分の「2018年の誓いリスト」には「バレンタイン当日に『バレンタインデー』を観る事」と書かれている訳ですが、果たせるかどうか。
二ヶ月後を、楽しみに待ちたいと思います。