3.《ネタバレ》 かつて精子提供を行っていたせいで533人もの子供が生まれていたことが判明という、この設定が今までにない斬新なものですね。ありそうでなかったな~そうきたか、という感じです。つい先日、自分の子だと思って育てていたのが実は他人の子だったという話の日本映画が外国で賞をとってましたけど、それとは逆のスタイルで「人間の成長」を描いてる。いやほんと、まさに成長なんですよね。それまでだらしない生活をしていた主人公は、いってみれば自分本位で生きている人だった。それが、他人に奉仕することでがらっと変わっていくわけですね。きっかけは「血縁」だけど、それがやがては「博愛」の感覚へと広がっていく点が本作の良いところ。人の真の幸せとは、自分一人で求めていくのではなく、周りの人との関係の中にあるのでしょう。